ピークフローを測りましょう
ピークフローとは、力いっぱい息をはき出したときの息の強さ(速さ)の最大値のこと。つまり、はく息の“瞬間最大風速”です。このピークフローの値を測ることで、息苦しさや発作のあるなしにかかわらず、気管支の状態を客観的に知ることができ、医師にとっては治療方針の確認、患者側にとっては日常管理の指針になります。
ピークフローの測定には、ピークフローメーターという器具を使います。幼いこどもはうまく測定できませんが、一般に6歳ぐらいから可能です。ピークフローメーターは取り扱いが簡単で、比較的安く市販されています。医師に相談してみましょう。
ピークフローメーターはこまめに洗浄して清潔に使いましょう。マウスピースは最低1日1回は水洗いし、本体も月1回は食器用洗剤に浸して水ですすぎ、自然乾燥させます。
ピークフローで発作の兆候をつかもう
ピークフローは毎日、朝・(昼)・夜の1日2〜3回測定して記録しておくと、ぜん息のコントロール状況をつかむのに効果的です。特に値が低くなってきたときは、発作のサインと考えられます。そのような場合の対処法について、事前に医師と相談しておきましょう。
日内変動に着目する
ピークフローを1日に複数回測り、1日のうちの変動(日内変動)をみることで、気管支の状態を把握する手がかりとすることができます。日内変動が大きいときは、気管支の状態が不安定で過敏性が高まっていると考えられます。
成人では日内変動率20%以内が管理目標に設定されます。
ピークフローの日内変動率を次の計算式で求めることができます。
日内変動率(%)=(最高値−最低値)÷最高値×100
日内変動率を計算してみよう
1日のピークフローの最高値と最低値を入力して 計算する をクリックすると、その日の日内変動率を自動的に計算できます。
標準値を参考にする
ピークフローは年齢と身長に関連があります。自分の年齢と身長を標準予測式にあてはめて計算し、ピークフローの標準値(本来どれくらいの値があればよいか)を知ることができます。標準値は下記の予測式で計算できます(適用年齢:男性15〜84歳、女性15〜80歳)。
標準値(l/分)=b0+b1×年齢+b2×年齢2+b3×年齢3+b4×身長(cm)
(※b0〜b4の数値は、男女別・ピークフローメーターの製品別に下表のとおりです)
| ミニライト (ライト目盛り) |
ミニライト (ATS目盛り) |
アセス | パーソナルベスト | バイタロ グラフ |
||
|---|---|---|---|---|---|---|
| 男性 | b0 | -90.8 | -389.9 | -396.5 | -400.4 | -289.1 |
| b1 | 10.7 | 16.6 | 30.1 | 18.7 | 14.3 | |
| b2 | -0.211 | -0.388 | -0.649 | -0.369 | -0.282 | |
| b3 | 0.00110 | 0.00189 | 0.00400 | 0.00200 | 0.00150 | |
| b4 | 3.22 | 4.54 | 4.13 | 4.55 | 3.90 | |
| 女性 | b0 | -25.8 | -165.2 | -191.3 | -223.1 | -150.3 |
| b1 | 1.59 | 2.83 | 6.15 | 5.31 | 3.15 | |
| b2 | 0.0172 | -0.00745 | -0.0847 | -0.0639 | -0.0209 | |
| b3 | -0.000607 | -0.000471 | 0.0000981 | -0.0000475 | -0.000314 | |
| b4 | 2.79 | 3.25 | 3.32 | 3.42 | 3.01 | |
ゾーン管理システムを活用する
成人は「ゾーン管理システム」を自己管理に役立てることができます。
ゾーン管理システムとは、自覚症状とピークフロー値をもとに、発作の危険度を信号の色にならってグリーン・イエロー・レッドの3つのゾーンで表し、どのゾーンにあてはまるかによって、薬の使用や受診などの対処の指針を与えてくれるものです。
以下に示すゾーンはあくまでも目安です。医師と相談して個別に計画を立ててください。
※各ゾーンの名前をクリックすると、表の下に説明が表示されます。

※「ぜん息などの情報館」では、一部固有名詞に関して「ぜん息」、一般名称は喘息(ぜんそく)と表記しています。
