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地球環境基金スタッフがフィリピンの助成団体の活動現場を訪問視察しました。

平成27年11月23~24日の2日間、フィリピン共和国で活動している2つの助成団体を地球環境基金スタッフが訪問しました。

1.Share An Opportunity Philippines, Inc.

Share An Opportunity Philippines, Inc.は、2013年11月に発生した台風30号(ハイエン)による大きな被害を受けたイロイロ州コンセプション町において、マングローブ林の再生により大型台風・高潮・強風によるリスクを軽減するとともに、アクアシルビカルチャー(海洋森林管理)の実施を通じてマングローブ林の保全と地域住民の収入向上を目指す活動を行っています。
今回はケソンシティの事務所にうかがい、団体代表や活動に関わるスタッフから活動進捗状況の説明を受けました。政府機関(環境天然資源省)、コンセプション町、地元住民組織、植林地近隣の小学校と協定書を交わして連携した活動が実施されている様子や、特に小学校を上手に活動に巻き込んで、これからは児童がマングローブの世話をしていくとの話を伺うことができました。


小学生に配布されているマングローブ林保全に関する教材
(地球環境基金の助成で作成)


活動の説明をする団体代表

2. OISCA Technical Trainees Alumni Association Philippines, Inc.

OISCA Technical Trainees Alumni Association Philippines, Inc.は、ケソン州ルクバン町にあるオイスカルクバン研修センターを拠点として、小規模農家のために有機農業・種子の普及活動を行い、地域の農家が有機農業に切り替える支援をしています。今回は研修センターと有機農業に取り組んでいる4軒の農家を視察しました。
 研修センターではスタッフの案内で有機種子を乾燥・保管している状況を見せていただき、助成金で購入した乾燥室とグリーンハウスが活用されている様子も確認しました。また、その種子の提供を受けている4軒の農家では有機農業の実施状況をヒアリングさせていただきました。有機農業を行う動機や目的はそれぞれ違いましたが、その意義を実感した上でこれからも有機農業に取り組んでいきたいとの抱負をすべての農家からうかがうことができました。オイスカルクバン研修センターはセミナーの開催、有機種子の提供、技術支援でこれらの農家をサポートしており、地域の小規模農家が有機農業について相談する窓口となっていました。


乾燥室(地球環境基金の助成で購入)


乾燥して保管されている有機種子


有機種子から栽培されているキュウリ


有機大豆などオーガニック飼料で育てられているブタ

今回の訪問で、どちらも地域で必要とされている活動であることを実感しました。継続的に活動を行い、成果を出していく工夫を期待しています。

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