| |
日本とアジアにおけるラムサール条約の普及と湿地の賢明な利用を、パブリックアウェアネスと環境教育を通じて推進することを目的に1990年に設立、アジアのカウンターパートナーとともに、アジア各地でさまざまな活動を展開している。 |
|
■活動の概要
〈活動の背景と目的〉
本活動は、遅れているアジアの湿地保全の取り組み、その原因になっている湿地の重要性認識の希薄さに焦点を当て、未来の地球環境に重要な役割を担う子どもたちを対象に、アジア全域で統一テーマによる湿地保全・普及啓発キャンペーンを展開することを目的としている。このようなアジアが一体となった子ども湿地キャンペーンは初の試みである。
本活動は3年事業として計画され、このキャンペーンを軸に広範な普及活動を展開し、アジアにおける湿地保全と賢明な利用に向けた一層の関心と国際的理解を育み、地域協働的な行動基盤、ネットワークともいうべき「アジア湿地イニシアティブ」の構築を目指すものである。
〈活動の概要〉
ラムサール条約が提唱している「世界湿地の日(2月2日)」からの7日間を「ラムサール・アジアウィーク(アジア湿地週間)」に設定。アジアのNGO、研究者などによる「アジア湿地週間委員会」を設置して、統一キャンペーンテーマ「子どもと湿地」と手法を協議した。それに基づき大きく以下の2段階で共同行動を展開した。
〔1〕地域レベル活動として、インド、バングラデシュ、ネパール、タイ、マレーシア、中国、韓国及び日本で自主的な普及啓発活動をさまざまな方式で展開した。活動支援ツールとしてポスター、湿地シールを製作して配布した。それぞれの活動を電子メールで送ってもらい、ラムサールセンターのウェブサイトで各国に紹介した。
〔2〕中心的モデル活動として中国、韓国の子どもたちを日本に招き、習志野市及び谷津南小学校の協力を得て2003年1月18、19日、谷津干潟ネイチャーセンターで「日中韓子ども湿地交流」を行った。各国の子どもたちが湿地の書画を多数持参して展示し、各地の湿地とそこで活動を発表、紹介しあった。その後、3国の子どもたちは混合グループにわかれ、パソコンによる共同作業で「子ども湿地新聞」をつくった。3カ国語で説明をつけたこの「湿地新聞」はCDに収め、子どもたちがそれぞれの国・地域に持って帰った。谷津干潟での活動には、主役の子どもたち以外に通訳ボランティア、市のスタッフや学校の先生、一般の参加者などあわせて70人が参加した。子ども湿地交流活動の概要はビデオで記録、ウェブサイトにも掲載、紹介した。
|
|
|
| 「子ども湿地新聞」をいっしょにつくる日本、中国、韓国の子どもたち。 |
|
〈活動の結果と効果〉
初年度にもかかわらず、8カ国で1万人をこえる子どもたちがアジア湿地週間の各種イベントに参加し、予想以上のキャンペーン成果が上げられた。
日中韓子ども湿地交流では、3カ国の子どもたちと引率のNGOが、湿地や水鳥の情報を交換・共有したことによって、自分たちの国が自然環境の面で多くの共通点をもっていること、隣国同士の国際理解と協力が大切なこと確認し、帰国後、自国における湿地保全活動を続ける意思を新たにした。同時に、活動を成功させるために通訳・翻訳ボランティアなどとして関わってくれた在日中国人・韓国人、日本人の学生たち、自治体、小学校が互いの理解を深め、将来にわたる協働の可能性を実感したことも大きな成果だった。
課題としては、異なった国の子どもたちを同じプログラムに参加させる場合、各国ごとの学期、年中行事、宗教的行事などから時期設定条件が限られること。途上国(特に中国)の子どもたちを招聘するときのビザ申請手続きの煩雑さ、そして言葉の壁である。中でも日本の子どもたちの英語への消極性が目立った。それにもかかわらず、子ども湿地交流への参加者は活動の成果に大変満足し、来年以降も日中韓子ども湿地交流を継続したいという強い意思表示があり、すでに実現に向けての具体的な協議にかかっていることを報告しておきたい。
|
|