助成について

放射性物質が鳥類(特に水鳥に関して)に与える影響の現地調査

所在地 活動分野
東京都 自然保護・保全・復元
団体名
公益財団法人日本野鳥の会
所在地
〒141-0031
東京都品川区西五反田3-9-23 丸和ビル
TEL:03-5436-2633/FAX:03-5436-2635
URL:http://www.wbsj.org
団体の設立経緯・目的
自然にあるがままの野鳥に接して楽しむ機会を設け、また野鳥に関する科学的な知識及びその適正な保護思想を普及することにより、国民の間に自然尊重の精神を培い、もって人間性豊かな社会の発展に資することを目的とする。
主な活動対象地域
日本国内(福島県、宮城県、岩手県、茨城県、東京都)
活動形態
調査研究
活動分野
自然保護・保全・復元
本プロジェクト助成継続年数
1年目

カワウのコロニー内で土壌サンプルを採取(2月調査時)

活動の概要

助成活動の趣旨・目的

2011年3月11日に発生した「東日本大震災」に端を発した福島第一原子力発電所事故により放出された大量の放射性物質は広範囲の土壌に拡散し、海に流出した高濃度汚染水の放射性物質は海底への堆積や生物への濃縮が進んでいるものと考えられる。
 今後、放射性物質は時間とともに、生態系の中を移動し、そこにすむ野生生物に対してさまざまな影響を及ぼすものと考えられるが、現況については十分に把握されていない。そのため、本助成活動では、特に鳥類(中でも河川と海洋を主な生息環境とする水鳥)を対象にして、コロニーや鳥類体内への放射性物質の蓄積、突然変異、繁殖率の低下などの影響の有無を把握することを目的とする。

助成活動の成果と効果

調査を通じて、東北地方・関東地方の主要河川の河口に越冬に訪れているコハクチョウ、オオハクチョウ、オナガガモ、マガモ、ハジロカイツブリ、ミミカイツブリなど水鳥の種類と個体数の概要が明らかになった。得られた結果は今後モニタリングを行っていくうえでの基礎的資料になると考えられる。
 また、土壌中の放射性セシウムの分析により、高濃度のコロニーがあることも明らかになった。コロニー内外の比較では、コロニー内の方が値が高い調査地があり、この原因が環境の違いによるものなのか、鳥類への蓄積によるものかは今後平成24年度の調査結果も踏まえて土壌中のセシウム値の増減を比較し評価する必要がある。なお、速報結果を公表したフリーマガジンの記事に対して、人や鳥類への影響を憂える意見や調査の継続性を訴えるメッセージが複数寄せられた。

(助成金額:1,183千円)

助成活動の実施結果

<主要河川河口における定点センサス>
 1月の定点センサスでは、各河川河口での調査(5か所、半径50m、10分間)を行い、夏井川河口で29種、阿武隈川22種、北上川33種、鮫川40種、松川浦12種、蒲生干潟9種がそれぞれ確認された。また、2月の定点センサスでは、利根川河口で24種、江戸川25種、久慈川39種、新田川27種、猪苗代湖9種、霞ヶ浦29種の野鳥が確認された。
<コロニーの土壌中の放射性物質>
 コロニー10か所を対象に、コロニー内外で土壌を採取し、分析を行なった。その結果、福島県内のサギ類コロニー2か所の土壌で放射性セシウム値が高く、指定廃棄物の基準値8000ベクレル/kgを超える試料もあった。一方で原発から離れたコロニーでは、不検出の試料もあった。

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