助成について

バングラデシュ・クルナ市内スラム地区における資源循環利用を意図した衛生改善活動

(特非)日本下水文化研究会

活動地域 活動分野
バングラデシュ人民共和国 循環型社会形成
イベント参加者数
延べ2,000人
バイオガスシステムを導入した共同トイレの数
36基
バイオガスを調理用燃料として利用している世帯
6 世帯
目標達成度
85%
衛生改善行動について考えるワークショップ
衛生改善行動について考えるワークショップ

成果と工夫したポイント

予定した施設の導入が完了し、36基の共同トイレを更新した。スラム住民、スラムの自治組織、地方自治体等との協力体制を維持することで、工事中の安全が確保され、遭遇したさまざまな問題に対処することができた。

所在地

〒162-0067
東京都新宿区富久町6 - 5
NJS富久ビル別館3 階
TEL:03-5363-1129
FAX:03-5363-1129
http://www.jca.apc.org/jade/index.htm

助成金額

平成26年度 4,500千円
平成25年度 3,800千円
平成24年度 2,600千円

助成の種類

一般助成
3年目
実践

課題

バングラデシュの都市スラムの生活環境において、屎尿管理は喫緊の課題である。共同トイレを更新するとともに、生活環境に悪影響を及ぼしている要因を克服し、併せてスラムコミュニティの活性化を図る。

目標

良好な生活環境維持と周辺への環境インパクト削減を意図した技術の適用性を明らかにし、同様の問題を抱える都市スラムの生活環境改善に並びに、地域レベルでの屎尿系汚泥の管理レベル向上に寄与する。

活動内容

  • 衛生改善の必要性に関する啓発活動:導入された施設が持続的に利用されるように人々の行動変化を促すため、子供や女性を対象にした手洗い指導、衛生改善行動に関するワークショップ、施設管理に関するトレーニング等を行った。
  • バイオガスシステムを導入し、共同トイレを更新した。その際、旧来からのスラムの共同トイレのデザインを一新した。
  • トイレの利用状況を把握するため、モニタリングを継続するとともに、適宜、住民意識の変化を知るため、アンケート調査を行った。
  • 小学校屋上にコミュニティハウスの設置し、雨水、太陽光など自然資源の利用を図った。
  • 回収した生ごみでコンポストを生産し、スラム内外で利用した。

達成できたこと

  • 共同トイレの更新、生成するバイオガスの厨房燃料としての利用、スラム住民による導入施設の受容。
  • コミュニティハウスが完成したことで、スラムコミュニティの活性化が期待できる。
  • 生産したコンポストは野菜の肥料として施用されるほか、スラム内外での園芸に利用されている。
  • 生活環境改善意思が向上するなど、住民の意識変化の変化が見られた。

達成できなかったこと

広範なスラム住民に衛生行動の変化を促すこと、導入した屎尿処理設備から発生する汚泥に関する知見の取得、導入施設の管理体制の確立については、引続き対応していきたい。

今後の展望

途上国都市で適用可能な屎尿系汚泥の管理技術を見出すことは重要な課題であるが、本活動の成果は次のステップに進むうえで、有益なものと判断している。


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