助成について

トラと人との軋轢が存在する地域における環境教育(スンダルバンス・バングラデシュ)

Centre for Coastal Environmental Conservation (CCEC)

活動地域 活動分野
バングラデシュ人民共和国スンダルバンス 総合環境教育
イベント参加者数
延べ6,000人
イベント満足度
95%
作成したドキュメンタリーの村での放送回数
40回
目標達成度
90%
トラの保全に関する政策対話
トラの保全に関する政策対話

成果と工夫したポイント

地方行政機関である教育局と森林局と連携して活動を進めた。そのため、学校教育の改善は円滑に行われ、地域における環境教育の素地が形成された。また、森林局との連携により地域住民によるトラの捕殺数は減少した。

所在地

Takdir Mohol, House no. 93, Road no. 02, Sonadanga R/A, Khulna, Bangladesh
TEL:88-041-810982
FAX:88-041-810982
www.ccec-bd.org

助成金額

平成26年度 2,201千円
平成25年度 2,732千円
平成24年度 2,697千円

助成の種類

一般助成
3年目
知識の提供・普及啓発

課題

当該地域ではトラと人との深刻な軋轢が存在する。軋轢減少を目指す上で、地域住民のトラに関する知識の向上は必須であるが、地域住民に対し、適切な知識の提供がなされていない。

目標

学校教育の改善(教材開発・人材育成・現行の教科書の評価・適切なカリキュラムの作成)と、地域住民への知識の提供を通した地域全体に対する環境教育の基盤作りを目標とした。

活動内容

  • 教材を作成し、300人300校の小学校教師に対して使用方法等のトレーニングを行った。
  • 35回の環境劇の上映、40回のドキュメンタリー放映を通じて約6000人の地域住民に対し、知識の提供を行った。
  • 森林局と地域住民から構成されるミーティングを12回開催し、トラの保全や軋轢に関する意見交換を行い、連携を強めた。
  • 上記の活動の結果、家畜を6 個体殺したトラも住民に捕殺されることなく森に返されるなど、地域住民の意識の向上が見られた。
  • 現行の小学校教育における環境教育の分析を行い、改善の必要性を行政機関と共有した。そして、3 回の政策対話を行い、カリキュラムの改善に向けて準備中である。

達成できたこと

  1. 既存の教科書のレビューに基づく、教育担当省との現行の環境教育の問題点の共有
  2. 小学校教育における環境教育のカリキュラム化に関する3 回の政策対話の実施
  3. 五つの環境教育用の教材の作成・300人の小学校教師のトレーニングの実施
  4. 約6000人の地域住民への知識提供(環境劇の上演・ドキ
  5. トラ保全グループ(地域住民)と、森林局の対話を計12回実施

達成できなかったこと

トラの保全に焦点をあてた環境教育を、初等教育のカリキュラムに組み込む予定であったが、手続きが長期間にわたっておりプロジェクト期間中に終了することができなかった。

今後の展望

今後はプロジェクトで作成した教材を小学校教育で活用するだけでなく、中学校教育や、寺院やモスクなどの宗教 施設を通じた教育、学校に行くことができない子どもたちへの教育にも利用できるようにしていきたい。


目次

このページの先頭へ