ネパール国カトマンズにおける大気環境改善のための環境教育の実施
団体名:リーダース・ネパール

活動形態 :知識の提供・普及啓発
活動分野 :大気・水環境保全
対象地域 :ネパール国カトマンズ
活動の概要
(目的)
 ネパール王国の首都カトマンズは世界で有数の大気汚染が深刻な国の一つと言われるようになった。大気汚染改善のために市民がその実態を把握し行政・大学・海外援助団体とのパートナーシップのもとで施策立案・提言、環境教育を図り、早急にネパール政府及びカトマンズ市が大気汚染の対策やその改善に向けた施策を推進していくことを目的とする。
(背景)
 カトマンズが世界で有数の大気汚染地域になったのは、1990年頃からで人口の集中、排ガス対策のない中古車の増加、盆地状の高地という地形的要因が重なり、特に10月から4月の乾季の気候条件も加わっているからである。
 人口環境省が1995年に発足したが、いまだに大気汚染の実態が科学的に把握されておらず、特に大都市の子供達の排ガスの影響が心配されている。
 日本の環境基準の4倍を越える浮遊粒子状物質(S.P.M)が日常的に出現している。人口環境省及びカトマンズ市も継続的な大気の実態把握や気象調査の必要性を認識していることから、草の根の活動をしているリーダース・ネパールが先行して活動していけば、その改善の施策や市民に対する喚起を促すことができるとの判断で今回の助成に応募した。
(時期と活動内容)
 まず大気汚染の実態把握の方法及び器材など年間計画の確認をするために、3月〜4月にかけて40日間リーダース・ネパールの中心になる人物アモッド・ポカレル事務局長を日本に招き研修をしたり、器材を日本から購入しネパールへ持ち帰ることから始めた。年間を通じたカトマンズの代表地点13ヵ所の大気汚染の実態調査は6月から始まった。継続的に交通量、気象、浮遊粒子状物質濃度、二酸化窒素濃度さらに1月には重金属分析、土壌の酸性・アルカリ度を調べることで初めて面的な大気汚染の実態の把握ができた。またカトマンズの唯一の子供病院の患者の呼吸疾患の実態も併せて行なった。同時に調査結果にもとづく定期的な報告会や講義は、リーダース・ネパールの会員のみならず、小中学校の授業にも使われ、簡易測定の環境教育への普及活動に結びついている。大気汚染測定のネパール語版マニュアルの原案から製作・印刷にまで至ることができた。12月26日〜1月3日、日本のエコツアーのボランティアのメンバー10名とリーダース・ネパールによる共同調査を行った。
 1月2日には「カトマンズの大気汚染:危険な子供達の健康状態」のセミナーを開催した。厚生大臣、カトマンズ市の環境担当の職員、弁護士、大学の研究者、NGOなど65名が集まった。マスコミの関心も高く、翌日には6紙の日刊新聞に大きく掲載された。3月には今年度の締めくくりとして、1年間調査活動してきた記録冊子(P.118)にまとめられている。
 カトマンズの大気汚染に対する課題が明確であったが、これまでその方法と市民への周知の仕方に条件がなかったが、1997年度の環境事業団の援助でネパール政府及びカトマンズ市の大気汚染の環境基準作りのための施策が一気に推進した。
(助成額 3,000千円)
団体所在地:ネパール
(日本国内代理人)
〒197-0827 東京都あきる野市油平15-5 大和田 方
Tel 042-559-5266 Fax 042-559-5266