霞ヶ浦における希少淡水魚の存在と現状、またその保全の必要性についての認識の普及や啓発を目的に、住民参加型イベントの開催、ゼニタナゴの実態調査、霞ヶ浦産ゼニタナゴの屋外飼育を行う。またその活動を報告集にまとめ、地域に配布する。
希少種保全による生物多様性の保全を目指した貴重な活動として評価でき、個別活動の技術体系(シンポジウム、漁師体験、魚類調査等)が確立され目標は着実に達成している。また、今まで霞ヶ浦の多様性を認識していなかった周辺住民の意識を変えた点も高く評価できる。
一方、ゼニタナゴ個体群の保全に向けて、継代飼育(琵琶湖博物館で飼育している霞ヶ浦産のゼニタナゴ)のための個体の受け取りが行われた今、増養殖技術の進展を目指すこと、生息地・霞ヶ浦が抱える外来種や環境汚染問題などに対し、他の団体や行政機関等も含め具体的な取り組みが必要である。
今後、他団体等との協働の体制整備を行うことで、種の保全に向けた展開が期待される。
※評点について:評点は、下記の5段階評価としています。
評点 | 内容 |
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A | 極めて高く評価できる水準・状況・結果である |
B | ある程度高く評価できる水準・状況・結果である |
C | 普通の水準・状況・結果である |
D | やや不満足な水準・状況・結果である |
E | 極めて不十分な水準・状況・結果である |