研修・講座について

平成27年度 第二回若手プロジェクトリーダー研修を開催しました


平成27年10月13日(火)、14日(水)に1期生14名、2期生9名のメンバーを対象にした第二回研修を国立オリンピック記念青少年総合センター(東京)において開催しました。

2期生向け研修

研修のねらい

  • 今後1ヶ月、何を重点的に取り組むか決める
  • 活動を推進するために自分は何ができるかを考える

研修一日目

グループコンサル「活動計画の精度向上」

研修一日目は、第一回研修後の課題として研修生が取り組んだ担当プロジェクトのロジックツリー、ステークホルダーマップ、活動の3ヶ月報告をもとに、グループごとに講師からコンサルティングを受けました。講師として、明治大学大学院教授 長畑誠さん、ハンガー・フリー・ワールド理事・事務局長 渡邉清孝さん、岐阜県立森林文化アカデミー教授 嵯峨創平さんにおいでいただきました。

午前中は一人ずつ活動の進捗状況や今後の取組み予定について説明し、講師やグループメンバーは質問を交えながら、グループ内でそれぞれの課題について共有しました。午後はグループメンバーからのフィードバックや講師からのアドバイスを受けた上で、現状の課題と今後1ヶ月に何をすべきかをそれぞれ書き出して発表しました。


研修生それぞれの活動状況の説明に対し、講師からアドバイスをいただきました

最後にミニパネルディスカッション形式で講師から研修生に対して、現場で活動する上でのアドバイスや励ましの言葉をいただきました。長畑さんからは「相手に寄り添う」、渡邉さんからは「対立の中から生まれる価値」、嵯峨さんからは「恐れずに挑戦して!」、CRファクトリーの五井渕さん(地球環境基金振興事業アドバイザー)からは「ピットインしよう!」というキーワードが提示されました。

このグループコンサルを通じて、研修生から「なぜ計画が遅れるかなど、マネジメントの必要性が良くわかった」「目の前の業務遂行だけでなく長期的目標を常に念頭において活動しなければならないと気づいた」などの声が聞かれました。

研修二日目

ワークショップ「活動の課題抽出とリーダーシップ」


自らの活動で困難だった場面を振り返り、付箋に書き出しました

研修二日目は、前日の研修から課題が明確化され今後1ヶ月に重点的に取り組む内容が決定したことを受け、プロジェクトリーダーとして活動を推進するためにどう振舞うべきかを考えました。前日の学び・気づきを振り返った後、グループ内で物事を決める際にどのように合意形成されるかを疑似体験する実習を行った上で、長畑さんの進行により実際に活動を進めていく上でどのような困難があったかをそれぞれ振り返りました。

レクチャー&グループトーク「多様なリーダー像とそれぞれの課題への向き合い方」



講師の経験談から活動を推進するための振舞い方について考えました

開発教育協会代表理事 上條直美さん、たまエンパワー(株)代表取締役社長 山川勇一郎さんに、ご自身の体験から困難な場面にどのように向き合ってきたかをお話いただきました。NPOでキャリアを積みながら様々な場面でリーダーとして活動してこられたお二人のレクチャーは、研修生にとって身近に感じられるものでした。その後講師には2つのグループに交互に入っていただき、さらに詳しく経験談をうかがったり質問をしたりしました。

まとめ&シェア「自分のリーダーシップ」

本日の研修のまとめとして、今後プロジェクトを推進する際にリーダーとして気をつけていきたいことを各自書き出し、発表しました。「全体を俯瞰する」「自信、信念、哲学を持つ」「組織の中の緩衝材となる」など、講師の経験談から学んだことが挙げられました。

最後に山川さんからは「自分の器を決めない」、上條さんからは「意図を持って」「Shared Leadership」というキーワードをいただきました。


プロジェクトリーダーとして自分は何ができるかを考えました

開催概要

日時 平成27年10月13日(火)10:00~10月14日(水)15:30
場所 国立オリンピック記念青少年総合センター
内容 【研修一日目】
  • オリエンテーション
  • グループコンサル「活動計画の精度向上」
  • 個別ワーク&全体共有
  • 振り返り(講師によるミニパネルディスカッション)

【研修二日目】
  • 前日の学び・気づきの共有
  • コンセンサス実習
  • グループ発表
  • ワークショップ「活動の課題抽出とリーダーシップ」
  • レクチャー&グループトーク
    「多様なリーダー像とそれぞれの課題への向き合い方」
  • まとめ&シェア「自分のリーダーシップ」
講師 【一日目】
明治大学専門職大学院ガバナンス研究科 教授 長畑誠氏
NPO法人 ハンガー・フリー・ワールド 理事・事務局長 渡邉清孝氏
岐阜県立森林文化アカデミー 教授 嵯峨創平氏
【二日目】
明治大学専門職大学院ガバナンス研究科 教授 長畑誠氏
たまエンパワー株式会社 代表取締役社長 山川勇一郎氏
NPO法人 開発教育協会 代表理事 上條直美氏

講師紹介

長畑 誠氏/明治大学専門職大学院ガバナンス研究科教授

1961年生まれ。東京大学法学部卒。上智大学大学院修士課程修了。在学中からNGO活動に関わり、卒業後(特非)シャプラニールの職員として活動。その後、国際協力NGOセンター調査研究員を経て、2004年に仲間とともにNPOを設立((一社)あいあいネット)、同会専務理事。住民主体の地域づくりやコミュニティ・ファシリテーションをテーマに、日本国内の地域や、インドネシア、ベトナム等で活動。JICA(国際協力機構)の研修員受入事業のコースリーダーや技術協力プロジェクトの短期専門家も務めている。(特非)ソムニード理事、同アジアコミュニティセンター21理事。
『国境をこえた地域づくり』(共著)、『進化する国際協力NGO』(共著)、『バングラディシュを知るための60章』(共著)、『マイクロファイナンス読本』(共著)、『NGO最前線』(共著)。

渡邉 清孝氏/(特非)ハンガー・フリー・ワールド理事・事務局長

1967年生まれ。1990年東北学院大学工学部応用物理学科卒業。1993年3月 宮城日本電気株式会社退社。1993年3月(特非)ハンガー・フリー・ワールドに入職。ファンドレーザーとして、800社以上の企業・団体を訪問し、様々な社会貢献プログラムを提案・展開してきた。ハイチ担当を経て、2002年事務局長に就任。NGO・NPOのファンドレイジングや組織運営、危機管理研修などの講師も務める。

嵯峨 創平氏/岐阜県立森林文化アカデミー教授

1961年生まれ。1985年立教大学社会学部卒。(株)社会調査研究所、(財)日本地域開発センターを経て、1995年に独立しフリーランスでまちづくりプランナー&ファシリテーターの活動開始。2003年 NPO法人環境文化のための対話研究所(IDEC)設立・同代表理事。2011年岐阜県立森林文化アカデミー教員となり、山村活性化、里山保全、里山起業などの担当科目と連動した地域プロジェクトを推進している。
過疎地域=農山村の自律的地域振興(まちづくり)が専門。これまで国内の市町村を1000か所以上歩いてきた。主な仕事として「湯布院町総合計画策定調査」(1990-1992)、「福島市こむこむ市民ワークショップ」(2003-2005)、「三島町エコミュージアム・プロジェクト」(2006-2010)など。著書『インタープリター・トレーニング』2014(共著)ほか。

山川 勇一郎氏/たまエンパワー株式会社代表取締役社長

一般社団法人多摩循環型エネルギー協会理事

1975年東京多摩市生まれ。慶応大学大学院政策・メディア研究科卒。企業勤務~豪州在住を経て2003年ホールアース自然学校入社。プロ自然ガイドとして年間3,000人を案内する傍ら、国内外の人材育成・官民連携事業、組織経営に関わる。
震災を機に10年余勤めた同社を退職し、地域エネルギー会社・多摩電力合同会社の立ち上げに参画。市民ファンドによる屋根貸し太陽光発電事業(13施設)を手掛ける。
また、一般社団法人多摩循環型エネルギー協会理事として、大学生向け人材育成プログラムの立ち上げや小学校でのエネルギー環境教育等、自然エネルギーと教育の接点領域での事業開発を担う。
2015年4月、首都圏におけるエネルギーの地産地消を更に推進するため、仲間と共に「たまエンパワー(株)」を設立、現在に至る。

上條 直美氏/(特非)開発教育協会代表理事

フェリス女学院大学ボランティアセンターコーディネーター

2014年度よりフェリス女学院大学ボランティアセンターコーディネーター。大学卒業後、東京YMCA、明治学院大学国際平和研究所、立教大学ESD研究センター、立教大学異文化コミュニケーション研究科などで働く一方で、大学生の頃から国際協力と教育に関心を持ち、国内外の社会的に不利益を被る人の立場に立った教育活動である「開発教育」というオルタナティブな教育運動の分野でボランティア活動をしており、2014年よりNPO法人開発教育協会の代表を務めている。

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