大気汚染物質の一つに空気中を漂う粒子状の物質があります。このような物質の主な発生源は、工場や自動車から排出されるような人間の活動によるものと、風による土壌粒子の舞い上がりなど、自然現象によるものとがあります。
これらによる大気汚染の状態を調べる方法には、空気中に含まれる粒子状物質の量を直接調べる方法もありますが、粒子状物質の付着しやすい植物の葉を指標とする方法もあります。マツは、葉の気孔がくぼんでいる(「陥入気孔」という)ために、大気中の粒子状物質がたまりやすいという特性を持っています。このため、マツの葉の気孔のつまり具合を指標として汚染度を調べることができます。また、マツは最も身近な植物の一種であり、簡単に識別できます。採集が容易であるとともに、気孔が規則正しく列状をなしているため、とても観察しやすいのです。このように、マツの葉の気孔の観察による大気汚染の調査法は、具体的な事物に触れ、大気汚染の状況を体験的に実感できるという点で有効な方法です。
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