大気環境の情報館

早めのアクセルオフ

早めのアクセルオフで、環境にやさしい運転を!

(エコドライブ10のすすめ(3))

減速時にアクセルをオフにしてエンジンブレーキを使うと、燃料供給がカットされて燃料を消費せずに惰力だけで走行するため、地球環境にやさしい運転が行えます。走行中の減速や下り坂では、前方や後方の交通状況に配慮し、エンジンブレーキをかけるタイミングに気をつけながら、早めの「アクセルオフ」を活用しましょう。

排出量だけでなく、燃料消費も少なくさせる、早めのアクセルオフ

加速時に比べ少ないものの、減速時にもNOx、PM、CO2は排出されます。加速時のふんわりアクセル「eスタート」と同様に、減速方法を変えて排出量を測定し、その違いを調べました。ここでは、速度が60km/h に到達後、定常走行からの「ブレーキ減速」と「アクセルオフ+ ブレーキ減速」での排出量を調べました(図5)。ただし、実際の道路では途中でブレーキ減速・停止を余儀なくされる場合もあることから、この結果の平均低減率は理想的なものと考えられます。
アクセルオフの場合は、燃料供給がカットされるため、NOx、PM、CO2の排出を抑える上に、燃料の消費を少なくする効果もありました。一方、ブレーキ減速のみで停止する場合はアクセルを踏んで走行しているため、NOx、PM、CO2の排出を抑えることはできませんでした。
今回の調査研究では、アクセルオフを行うことでガソリン車ではCO2排出量が約20%、ディーゼル車ではNOxが約21%、PMが約37%、CO2が約32%低減することがわかりました(図6)。

図5 減速方法の違いによる速度と走行距離の関係例

減速方法の違いによる速度と走行距離の関係例

図6 早めのアクセルオフによる平均低減率

早めのアクセルオフによる平均低減率

注1) アクセルオフを実施しなかった時の排出量を100% とした場合の平均低減率です。
注2) 試験台数はガソリン車2台(軽乗用車、1.5L)、ディーゼル車3台(2t積、4t積、10t積)。
注3) ディーゼル車のグラフの値は、台数に応じた平均値です。
注4) ガソリン車のNOx とPM の排出量は微量のため、グラフ化していません。
注5) DPF(排気ガスに含まれる粒子状物質を減少させる装置) を装着したディーゼル車のPM の排出量は微量のため、グラフ化していません。

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