大気環境の情報館

DPFシステム

ディーゼル排気微粒子除去フィルター(DPF)システム

排出ガス規制などにより自動車から排出される大気汚染物質の低減が進められていますが、このうちディーゼル自動車の排出ガス対策として利用されているのがDPFシステムです。DPFとは「Diesel Particulate Filter」の略で、ディーゼル自動車から排気される粒子状物質(PM)を捕集し、大気中に排出されないようにする後処理技術です。日本では2003(平成15)年10月に、東京都、埼玉県、千葉県、神奈川県において、新しいPM規制基準に適合しないディーゼル車の運行が禁止されたことをきっかけにDPFシステムへの注目が高まりました。今では多くのメーカーが開発に加わり、耐久性と信頼性の高いシステムとして活用されています。

DPFシステムの仕組み

DPFシステムが粒子状物質(PM)を除去する仕組みのカギとなるのがフィルターです。排気ガスがフィルターの微細な孔を通り抜ける際、粒子状物質(PM)が捕集されます。フィルターには微粒子を濾過できる耐久性の高いセラミックスや金属多孔体などが使用され、その孔径は10マイクロメートル程度。フィルター内部に蓄積された粒子状物質(PM)が600℃以上の高温の熱で燃焼されると、フィルターの機能が再生する仕組みです。

DPFシステムの効果

環境再生保全機構ではDPFシステムを採用したディーゼル自動車排気ガスの低減化に関する調査を1988(昭和63)年度から行いました。国内外の実用化の実態調査だけなく、大型路線バスの営業運転による調査において、ディーゼル車から排出される粒子状物質(PM)が約80%、黒煙はほぼ100%捕集・除去できることがわかり、実用化に向けた大きな前進となりました。

DPFによる粒子状物質(PM)の減少(実走行モード)

首都圏におけるディーゼル車規制

2003(平成15)年に一都三県で導入されたディーゼル車の排出規制では、粒子状物質(PM)を減少させる装置のひとつとしてDPFが指定されています。この規制などにより、この地域における大気汚染は大幅に改善されました。

SPM濃度 環境基準達成・非達成局数(八都県市)

今後の展開

日本では乗用車としてはあまり一般化していないディーゼル自動車ですが、燃費が良いため、二酸化炭素の排出量がガソリン自動車よりも少ないという特長があります。大気汚染物質の排出を抑えるDPFの性能がさらに向上し、低価格化を実現できれば、ディーゼル自動車は地球環境に優しい車として広く認識されることになるでしょう。すでにヨーロッパでは低公害型ディーゼル自動車が注目を集めています。

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