大気環境の情報館

産業界の取り組み

大気環境を改善するためには、国や地方公共団体だけでなく、民間企業も公害防止や環境保全に積極的かつ継続的に取り組む必要があります。法による規制だけでなく、環境技術の開発やリサイクル活動など、産業界が自主的に大気環境改善に向けた計画を検討し、実行に移しています。

製造業

製造業の工場や事業場での活動に伴って発生するばい煙は、大気汚染防止法によって排出規制されています。そのため、大気汚染物質を除去する方法として、気体中の粒子状物質(PM)を分離除去する集じん装置や、排出ガス中の硫黄酸化物(SOx)や窒素酸化物(NOx)を除去する排煙脱硫・排煙脱硝などの技術を開発・導入するなど、さまざまな削減努力が行われています。

建設業

建設業界では、建設や工事を行う際、公害苦情の多い粉じん対策や、騒音・振動対策を講じることで、周辺環境への配慮を行っています。石綿(アスベスト)が使用された建築物の解体等を行う際は、都道府県への届出や作業に従事する労働者に対してばく露防止対策を行うことが定められており、石綿の飛散防止のために養生し、作業場内を負圧に保つことによって飛散防止を図っています。

電力会社

石油や石炭などを燃やして電力を作る火力発電所からは、大気汚染物質などが排出されます。電力会社各社は火力発電所から排出される硫黄酸化物(SOx)や窒素酸化物(NOx)、ばいじんの排出を抑制するため、硫黄分の少ない石油燃料を使用するほか、発生した硫黄酸化物(SOx)を除去できる排煙脱硫装置を設置したり、燃焼温度を低くして窒素酸化物(NOx)の発生を抑制するなど、さまざまな大気汚染対策を行っています。

火力発電における発電電力量あたりのSOx、NOx排出量の国際比較

輸送・物流業界

燃料を燃焼させることで動力を得て走行する自動車、船舶、航空機、鉄道なども、大気汚染物質を排出します。そこで運輸業界や鉄道業界、航空業界では、大気汚染物質の排出基準への適合、低公害車や省エネルギー型の機体の開発・導入などを積極的に行っています。また物流業界では、貨物輸送をより環境負荷の小さい鉄道や海運に転換する「モーダルシフト」によって二酸化炭素(CO2)や窒素酸化物(NOx)の排出の抑制を図っています。

印刷インキ業界

健康に悪影響を及ぼす浮遊粒子状物質(SPM)と、光化学オキシダントの生成原因のひとつである揮発性有機化合物(VOC)についても、排出抑制が行われています。印刷インキ業界では、印刷の乾燥工程でVOCが発生するため、VOC処理設備の配置や製造設備の密閉化、また、VOC使用量の少ないインキへの代替などにより排出削減に取り組んでいます。

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