大気環境の情報館

地上に到達する有害な紫外線の量が増える

IPCC(気候変動に関する政府間パネル)※は、世界全体の平均気温が2℃上昇した場合、地球の全森林の3分の1で、植物種の構成が変化するなどの大きな影響があると予測しています。これにともなって、微生物や動物を含めた生態系全体が、世界のあらゆる場所で変化していくと考えられています。植物種の構成が変化する過程では、温暖化のスピードに森林の変化が追いつかず、森林生態系が壊れ、たくさんの二酸化炭素(CO2)の放出が起こるといわれています。

また、雨の降る場所が変わり、降雨や乾燥が極端に現れると予測されています。台風が増える可能性も指摘されています。最近、異常高温、洪水、干ばつなどのいわゆる異常気象が世界各地でおこり、これらの自然災害の増加と地球温暖化との関係が関心を集めています。 日本では、平均気温が2~3℃上昇すると、本州南部ではマラリアなどの熱帯性伝染病が発生するおそれがあるといわれています。

出典:環境省HP

また、地球の気候の変動は、世界各地で起きている砂漠化の一つの原因でもあります。砂漠化とは、温暖化の影響によるものだけでなく、家畜の放牧のしすぎや、土地の能力を無視した過度の耕作などのため、土地が持つ生物を育成する力が低下してしまうことなどが原因となって起こります。

※IPCC(気候変動に関する政府間パネル)
IPCCとは、地球温暖化問題に関する政府レベルの検討の場として、WMO(世界気象機関)とUNEP(国連環境計画)が共同して1988年11月に設置した組織です。

地球の気候が大きく変動し、生態系に影響がある

このページの先頭へ