大気環境の情報館

地球規模に広がる環境(かんきょう)問題

また、1970年代ごろから、石炭や石油などのいわゆる化石燃料を大量に消費することによる地球温暖化が世界で注目され始めるようになりました。地球温暖(おんだん)化とは、大気中に二酸化炭素などの温室効果ガスが増えることで、太陽によって温められた大気中の熱が宇宙に放出されにくくなり、地球の気温が上昇(じょうしょう)してしまう現象のことです。地球温暖(おんだん)化によっては、動植物の生育環境(かんきょう)が変わってしまうだけではなく、大雨や洪水(こうずい)、台風などの自然災害が増えたりするなどの問題が発生します。

環境問題はオゾン層の破壊や地球温暖化のように、地域の問題から地球的規模の問題へと広がりつつあります。また、途上国においても、工業化・都市化に伴う公害、熱帯林の減少、砂漠化などが課題になってきました。このような中で、環境は社会の発展の基盤であり、環境を守りながら開発を行うという「持続可能な開発」という新しい考え方が1987年に誕生しました。

そして、1992年に「環境と開発に関する国連会議(地球サミット)」がブラジルのリオデジャネイロにおいて開催され、持続可能な開発を実現するための具体的な方策について話し合われました。地球サミットでは、「気候変動枠組(わくぐみ)条約」と「生物多様性条約」への署名が開始されるとともに、「環境と開発に関するリオ宣言」(環境を守りながら開発するための原則)や「アジェンダ21」(世界がリオ宣言にしたがって行動するための計画)が合意されました。

1997年12月には、「第3回気候変動枠組(わくぐみ)条約締約(ていやく)国会議(COP3)」が京都で開かれ、ここで取り交わされた「京都議定書」に基づき、日本国内でも地球温暖(おんだん)化対策に関する基本方針(ほうしん)が定められました(「地球温暖(おんだん)化対策(たいさく)推進(すいしん)法」)。

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