大気環境の情報館

アクリロニトリル

分子式C3H3Nの可燃性の液体である。主な用途としてはアクリル系合成繊維、NBR樹脂(合成ゴム)、AS樹脂、ABS樹脂、合成糊、塗料等である。人の健康影響としては、急性影響では、頭痛、脱力感、悪心、中枢神経系の麻痺などが、また、中・長期毒性としては、腎臓、肝臓への影響が指摘されている。発がん性に関しては、肺がん死の増加の報告事例がいくつかあるものの、明確な結論は得られていない。動物実験では発がん性が認められているが人の発がん性に関しては十分な証拠が得られていない状況である。大気汚染防止法では、有害大気汚染物質の優先取組物質として指定されており、指針値は年平均値2μg/m3以下と定められている。

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