ぜん息などの情報館

家庭での薬物療法

ぜん息治療に使われる薬はたくさんありますが、働きからみると大きく2つに分けることができます。


発作を予防する薬(長期管理薬)

長期管理薬は「コントローラー」とも呼ばれており、治療の基本となります。気管支の炎症を抑え、発作を予防します。毎日飲んだり、吸入したりしなければなりませんが、目に見える変化や効果がすぐに表れないため、つい、おろそかになりがちです。しかし、肺の中では着実に、気管支を正常に戻す作用が働いていることを理解しておきましょう。

作用
アレルギー反応を防いだり、炎症を抑えたり、気管支を持続的にゆるやかに広げることで、発作が起こるのを予防する
薬の種類
吸入ステロイド薬
気管支の炎症をおさえる薬
気管支に直接到達して、炎症をおさえる。
主な薬剤・・・キュバール、フルタイド、パルミコートなど
経口ステロイド薬
気管支の炎症をおさえる薬
全身投与により、炎症をおさえる。
主な薬剤・・・コートリル、プレドニゾロンなど
吸入ステロイド薬長時間作用性β2刺激薬配合剤
気管支の炎症をおさえるとともに気管支を広げる薬
1剤で、気管支の炎症をおさえる効果と気管支を広げる効果がある。
主な薬剤・・・アドエア、シムビコートなど
長時間作用性β2刺激薬
気管支を広げる薬
交感神経を刺激して、気管支を広げる。12時間以上効果が持続する(吸入ステロイド薬との併用が基本)。
主な薬剤・・・セレベント、ホクナリンなど
テオフィリン徐放製剤
気管支を広げる薬
ゆっくり溶ける作用時間の長い薬で、気管支を広げる。
主な薬剤・・・テオドール、テオロング、スロービッドなど
ロイコトリエン受容体拮抗薬
新たなぜん息発作がおきるのをおさえる薬
気管支を収縮させる作用に深く関係しているロイコトリエンという化学伝達物質の働きをブロックする。
主な薬剤・・・オノン、キプレス、シングレアなど
化学伝達物質遊離抑制薬
新たなぜん息発作がおきるのをおさえる薬
気管支の収縮を引き起こす化学伝達物質が肥満細胞から放出されるのをおさえる。
主な薬剤・・・インタール、リザベンなど
Th2サイトカイン阻害薬
新たなぜん息発作がおきるのをおさえる薬
アレルギー炎症を起こす物質(サイトカイン)の産生をおさえる。
主な薬剤・・・アイピーディ
ヒスタミンH1拮抗薬
新たなぜん息発作がおきるのをおさえる薬
肥満細胞からの化学伝達物質の放出をおさえる作用にあわせて、ヒスタミンの働きをおさえる効果がある。
主な薬剤・・・ザジテン、アゼプチン、セルテクトなど
トロンボキサンA2合成阻害薬・受容体拮抗薬
新たなぜん息発作がおきるのをおさえる薬
肥満細胞からの化学伝達物質(トロンボキサン)の産生・放出をおさえる。
主な薬剤・・・ベガ、ドメナンなど
使用上の心得
  • 薬は医師の指示を守って正しく使用しましょう。薬は使用法を誤ると期待した効果が得られなかったり、あるいは副作用があらわれる場合があります。
  • ぜん息がよくなったように感じても、気管支の炎症が続いているので、薬の使用については医師の指示を守りましょう。

薬の種類・量は減らせます

ぜん息の重症度に応じて、治療計画が立てられます。治療薬にはたくさんの種類があり、患者さん一人ひとりの発作の強さや頻度に応じて、治療レベル(選択される治療薬の種類・組み合わせや使用量)は異なります。

ぜん息がコントロールされた状態が2~3か月持続すれば、治療レベルを下げる(薬の種類や量を減らす)ことも可能です。反対に、発作が十分コントロールできない場合は、治療レベルを上げることになります。

薬の種類・量

使用の目安(PDF:346KB)

使用の目安

発作を止める薬(発作治療薬)

発作が起きてしまったときは、「リリーバー」と呼ばれる即効性のある薬を使います。発作をすばやく改善してくれますが、ぜん息の根本的な治療にはなりません。長期管理薬による基本の治療ができていないと、気管支の炎症がひどくなる→発作が多発する→ますます発作治療薬に頼る──といった悪循環を招き、ぜん息を悪化・長期化させることになります。

作用
一時的に気管支を広げることで、起きてしまった発作を止める
薬の種類
短時間作用性β2刺激薬
気管支を広げる薬
交感神経を刺激して、気管支を広げる。
主な薬剤・・・メプチン、ブリカニールなど
テオフィリン薬(配合剤)
気管支を広げる薬
気管支筋の緊張をとって、気管支を広げる。
主な薬剤・・・ネオフィリン、アストモリジンなど
使用上の心得
  • どのような状態のときに、どれくらいの量を使うか、医師の指示を守って、使いすぎに注意しましょう。使いすぎると副作用があらわれることがあります。
  • 週1回以上発作治療薬を使用する必要がある場合は、日ごろの治療が不十分です。医師に相談しましょう。
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