ぜん息などの情報館

Q10 授乳期間中にぜん息薬を使用しても大丈夫ですか?使用できる場合、そのポイントを教えてください。

A10

お母さん方だけでなく医師や薬剤師も、母乳の中に移行した薬が赤ちゃんに影響をおよぼすのではないかと心配して、授乳中は薬を使えないとか、服薬している間は授乳を中止すべきと誤解しています。しかし、米国小児科学会やWHO の勧告では、禁止されているのは一部の抗がん剤、免疫抑制剤、乱用薬物および放射性物質で、日常よく使用されるかぜ薬、鎮痛解熱剤、抗アレルギー剤などは通常の使用量では比較的安全に使用できます。逆に一般的な病気に対しては、母乳を中止すべき薬剤は選ぶべきではないのではないでしょうか。

お母さんのぜん息発作がよほどひどいときは、一時的に授乳を中止して必要な薬を優先するかもしれませんが、軽い発作への治療では心配なく授乳できます。最近のガイドラインで推奨されている長期管理薬は、基本的には授乳中でも安全に使用できますが、なかでも吸入ステロイド薬( 商品名: フルタイド、パルミコート、キュバールなど) は最も推奨される薬です。また、長時間作用性β2刺激薬吸入やテオフィリン徐放製剤( 商品名: テオドールなど)も使用可能ですが、テオフィリン徐放製剤使用中は赤ちゃんが興奮しないかどうか観察が必要です。吸入ステロイド薬と長時間作用性β2刺激薬の合剤( 商品名:アドエア) も、今後はよく使われるようになると思います。ロイコトリエン受容体拮抗薬( 商品名: オノン、キプレスなど) は、まだデータが不十分なため、ほかの薬剤が優先されます。経口ステロイド薬はプレドニン( 商品名) で1 日50mg までであれば安全といわれています。合併症のアレルギー性鼻炎やアトピー性皮膚炎に抗ヒスタミン薬を使用する際には、眠気の少ない新しいタイプ( 商品名: ジルテック、クラリチン、アレグラなど) が推奨されています。

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