成人ぜん息の基礎知識 健康な人と変わらない日常生活を送れるようになること

実践編ぜん息をコントロールする

発作が起こったら…

ぜん息発作はさまざまなきっかけで起こります。ふだんから、発作が起こったときの対応について医師と相談し、対処できるようにしておくことが重要です。

ここがポイント!

  • 発作の程度を見極め、発作止めの薬(短時間作用性β2刺激薬)を中心とした治療を行います。
  • ふだんから、発作が起きたときの対処法(使う薬、薬の使い方、受診のタイミングなど)を医師と相談して対処できるようにしましょう。

発作の程度の見極めと対処法

発作の強度は、呼吸困難の程度で見分けます。

  • 発作強度
    呼吸困難
    対処法
  • 発作強度ぜん鳴/胸苦しい
    急ぐと苦しい動くと苦しい

    対処法

    1. 短時間作用性β2刺激薬を吸入
    2. 改善したらそのまま家庭で様子をみる
    3. 悪化するようなら、再度短時間作用性β2刺激薬を吸入し、改善しない場合は救急外来を受診
  • 発作強度軽度(小発作)
    苦しいが横になれる

    対処法

    1. 短時間作用性β2刺激薬を吸入
    2. 改善したらそのまま家庭で様子をみる
    3. 悪化するようなら、再度短時間作用性β2刺激薬を吸入し、改善しない場合は救急外来を受診
  • 発作強度中等度(中発作)
    苦しくて横になれない

    対処法

    1. 短時間作用性β2刺激薬を吸入
    2. 改善がみられない場合、20~30分後に再度吸入
    3. 改善しない場合は救急外来を受診
  • 発作強度高度(大発作)
    苦しくて動けない

    対処法

    短時間作用性β2刺激薬を吸入しながら、周囲の助けを借りて速やかに救急外来を受診、もしくは救急車を呼ぶ
  • 発作強度重篤
    呼吸が減弱チアノーゼ呼吸停止

    対処法

    直ちに救急車を呼ぶ
  1. 注:チアノーゼ:血液中の酸素濃度が低下した状態。唇や指先が青白くなる
  2. (喘息予防・管理ガイドライン2018を一部改変)

救急受診のタイミング

次のような場合は、ためらわずに医療機関を受診しましょう。

  • 苦しくて眠れない
  • 短時間作用性β2刺激薬や内服薬の効果が不十分
  • 発作止めの薬が手元にない
  • 強いぜん息発作の症状がある

ふだんから対処法を確認しておく

発作が起こったときの対処法を医師に相談しておきましょう。ゾーン管理システムを利用するのも有効です。

ふだんから確認しておきたいこと
使う薬とその使い方(回数)
病院を受診するタイミング

発作が起きたときの対処法フローチャート

行動計画(アクションプラン)をつくろう

日常の治療薬や症状・発作が起きたときの対応を示した書面を「行動計画(アクションプラン)」といいます。以下よりPDFファイルをダウンロードのうえ、医師と相談して自分の行動計画をつくっておきましょう。

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