小児ぜん息 基礎知識

ぜん息の自己管理

ぜん息を治す「主役」はだれですか?

ぜん息治療の主役は患者さん(保護者の方)です。医師と相談しながら、主体的に治療(悪化因子の対策、薬物療法、体力作り)を続けていくことを、ぜん息の「自己管理」と言います。良い自己管理は、必ず良い結果(治療目標の達成)につながります。

ぜん息治療の主役は患者さん(保護者の方)です。医師と相談しながら、主体的に治療(悪化因子の対策、薬物療法、体力作り)を続けていくことを、ぜん息の「自己管理」と言います。

1. ぜん息を正しく理解しましょう

ぜん息は、気道に炎症があるため様々な悪化因子に対して敏感に反応して気道が狭くなる病気です。炎症が続いたままでは、何度も発作を起こしてしまいます。またぜん息発作によりときに死ぬこともあるという認識をもち、積極的に治療に取り組みましょう。

2. 長期管理薬を続けましょう

ぜん息治療において大切なことは、気道の炎症を鎮めるための長期管理薬を続けることです。気管支拡張薬だけを使ってその場しのぎの治療をしたり、“発作がないからもうやめてもいいだろう”と自己判断で長期管理薬をやめてしまってはぜん息は治りません。

3. 悪化因子への対策をしましょう

ぜん息発作は、気道の炎症に悪化因子が加わって起こります。気道の炎症を薬で鎮めようとしても周りの環境に悪化因子がたくさんあっては発作をくり返しますし、長期管理薬を減らすこともできません。 禁煙、ダニ対策など、悪化因子を減らす対策に家族みんなで取り組むことが大切です。

ぜん息発作は、気道の炎症に悪化因子が加わって起こります。禁煙、ダニ対策など、悪化因子を減らす対策に取り組むことが大切です。

4. ぜん息の状態をよく知りましょう(ぜん息日記、ピークフロー値)movieLet's TRY!

ぜん息の状態を知ることで、何をきっかけにぜん息が悪くなるのかを把握したり、症状の変化の特徴を知ることで発作に早めに気づけるようになります。客観的に判断するためのツールとして毎日のぜん息の状態とそのときの体調や天気などを記録するぜん息日記や、自宅で使用できる呼吸機能検査機器(ピークフローメーター)があります。

客観的に判断するためのツールとして毎日のぜん息の状態とそのときの体調や天気などを記録するぜん息日記や、自宅で使用できる呼吸機能検査機器(ピークフローメーター)があります。

ぜん息日記をつけましょう

ぜん息日記は毎日のぜん息の状態と、症状、日常生活の状況、薬の使用状況、天候、ピークフローの値などを記録するものです。日記をつけることで、何をきっかけにぜん息が悪くなるのか、どの薬をどれくらい使えば調子が良くなるのかなどを把握しやすくなります。またピークフローの値を一緒に記録しておくと、そのときの呼吸機能を知ることができ、発作に早めに気がつくことができます。医師との情報の共有にも役立ちますので受診の際は持って行くようにしましょう。

ぜん息日記への記入ポイント

ぜん息日記の書き方(例)

天気・天候
天候や気温の変化、季節によって発作を起こしやすい人がいます。
発作の状況
発作があったか、どのくらいの発作だったかを記入しましょう。
日常生活の状況
(運動誘発ぜん息の有無や睡眠状況)
学校へ行ったか、食事はどうか、よく眠れたか、運動はできたかなど、日常生活状況について記録しておきましょう。
咳や鼻水などの状態
咳は出ているか、熱はないか、鼻水はどうかなど発作以外の症状について記録します。
毎日の服薬・吸入状況(薬の種類と時間など)
発作予防薬(長期管理薬)と発作治療薬の使用状況を記入しましょう。吸入薬は吸入した回数なども記入しておくと良いでしょう。
ピークフロー測定値
少なくとも朝と夕方(夜)の1日2回測定しましょう。
その他気づいた点
イベント、疲れ具合、運動、アレルゲン、かぜやインフルエンザなどの感染症など、気づいた点を記入しましょう。
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ピークフローの値を測ってみましょう

ピークフローメーターは自宅で使用できる呼吸機能検査機器で小学校入学前後の年齢から簡単に使用可能です。ピークフローの値が普段よりも下がったら、発作のサインと考えて良いでしょう、それがわかれば早めの対処が可能になります。

ピークフロー値の測り方(長期管理薬の吸入や内服がある人は、それらの前に測定しましょう。)

  1. 1.立った姿勢で測ります。どうしても立てないときは、そのときの姿勢を記録しておきましょう。
  2. 2.まず、目盛りの最低の位置に針(マーカー)が止まるまで引き下げます。
  3. 3.メーターを下のように持ちます。目盛りに持ち手がふれると針が動かなくなるので注意します。
  4. 4.目一杯大きく息をすい込んで、口(唇)の横から空気がもれないようにマウスピースをくわえます。
  5. 5.力いっぱい速く息をはき出します。舌を「トゥー」と吹いたり、のどを使って「カー」と吹かないこと。
  6. 6.針の止まった目盛りをチェックします。目盛りと目盛りの中間の場合は、近い方の目盛りでO Kです。
  7. 7.これを3回行い、いちばん高い数値がそのときのピークフローの数値です。
  8. 8.いつ測った数値かわかるように、ぜん息日記に必ず記録しておきましょう。

【動画】ピークフロー値の測り方

ぜん息のコントロール状態を知る

毎日記録しているとコントロールの状態が見た目でわかるようになります。測定値が安定していれば、コントロール良好な状態と言えます。測定値が不安定な状態が続いていれば、治療が不十分な可能性があり、治療の見直しが必要になります。

  1. コントロール良好の状態…薬物治療を中心とした治療がうまくいき、発作が予防できている状態。
  2. コントロール不良の状態…薬の量が足りないなど、治療がうまくいかず、発作が予防できていない状態。

自己最良値を知る

毎日記録し続けていると、その子どものいちばん良い値(自己最良値)がわかるようになります。発作のときに自己最良値からどれくらい下がっているかによって、発作の程度の目安になります。アクションプランを作成するときに役立ちます。

5. 発作に適切に対応できるようにしましょう(アクションプラン)movieLet's TRY!

発作が起きたときや、ピークフローの値や症状の経過からぜん息のコントロールの状態が悪いと判断したときの対応の方法(アクションプラン)をあらかじめ決めておくと良いです。目安となるピークフローの値や症状の程度ごとの、具体的な発作止めの使い方や受診タイミングについてかかりつけの医師と相談しておきましょう。

発作が起きたときや、ピークフローの値や症状の経過からぜん息のコントロールの状態が悪いと判断したときの対応の方法(アクションプラン)をあらかじめ決めておくと良いです。ピークフローの値や発作止めの使い方、受診タイミングについてかかりつけの医師と相談しておきましょう。

アクションプランを活用しましょう

風邪をひいたり天候などによりぜん息の調子が悪いときや発作が起こったときの対応を医師と相談しあらかじめ決めておきましょう。PDFをダウンロードし、印刷してお使いください。

アクションプランシート

【動画】アクションプランの活用

6.医師に正しく情報を伝えましょうLet's TRY!

ぜん息の治療では、発作がないときでも気道の炎症を抑える治療を長期間根気よく続けていく必要があります。そのために、適切な治療、日常のアドバイス、発作時の対処法などについて、日頃から相談できるかかりつけ医を持つことは非常に大切なことです。現在は、専門医でなくても標準的な治療を受けられるように、ぜん息の治療・管理のためのガイドラインが作成されています。専門的な検査が必要な場合や、ガイドライン通りの治療をしていてもうまくいかないときは専門医にかかる必要があります。その場合も、かかりつけ医にこれまでの経過などを紹介状に書いてもらうとより適切な治療が期待できるでしょう。

受診のときに伝えましょう

ぜん息の治療は、その子どもの重症度に応じて進められるため、できるだけ正しく重症度を判定することが重要です。次に述べられていることをできるだけ詳しく医師に伝えるようにしましょう。メモにまとめて持参すると良いでしょう。

ぜん息治療の際は、子どもの重症度をメモにまとめて持参し(何歳ごろから発作が出たか、どんなときに発作が出るか、どのような発作症状が出るのか など)、詳しく医師に伝えるようにしましょう。

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