ぜん息などの情報館

Q7 肺機能で1秒率が低下しているといわれました。どういうことでしょうか?

A1
1秒率は、肺機能を調べる指標の一つです。深く息を吸って一気に吐き出した空気量(これを努力性肺活量といいます)に対し、最初の1秒間で吐き出した量(1秒量)の割合を示したものです。70%以上が正常ですが、1秒率が低下している場合は閉塞性換気障害(気管支が狭くなっているために起こる呼吸機能障害)が疑われます。閉塞性換気障害には、気管支ぜん息や慢性閉塞性肺疾患(COPD)などがありますが、どの疾患も気管支が狭くなっているので、一気に息を吐き出すことができず1 秒率が低下するのです。つまり呼吸しにくい状態であることを意味しています。
気管支ぜん息の場合は、1秒率が低下している状態(発作時)で発作治療薬(β2 刺激薬)を吸入すると、1秒率が改善します。気管支が広がって呼吸しやすい状態になったからです。
一方、COPDの場合、1秒率の改善は残念ながら望めません。しかしながら、喫煙をされている方は禁煙することで、残された肺機能を生かし、1秒率の急激な低下を防ぐことが治療のポイントとなります。
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