1-4 喘息キャンプの効果的な実践及び改善のための評価手法に関する調査研究
代表者:新宅 治夫
研究の概要・目的
ぜん息キャンプに参加する患児の呼気中一酸化窒素濃度(eNO)を測定し、気道炎症の状態を客観的な数値として把握することで改善へのモチベーションを与え、キャンプでの療養上の指導効果をあげる。また、希望者に夏休みや2学期に大学病院の外来を受診してもらいeNOの測定を継続して行い、キャンプの効果を長期にわたって調査する。
同時に禁煙指導を行い唾液中コチニン濃度の測定で効果判定する。気道の過敏性の評価としてのeNOと受動喫煙の評価としての唾液中コチニン濃度の測定を行うことで、服薬や吸入療法の指導など喘息キャンプでの保健指導の効果を客観的に判定することができる。
年度ごとの研究目標(計画)
平成21年度
- eNOの測定:喘息キャンプ事前健診とその後希望者に大学の外来で、呼気中eNO濃度の意義について説明し、eNO測定を長期にフォローする。
- 唾液コチニン濃度の測定:外来の受診時に、希望者に対して禁煙指導を行い、唾液中コチニン濃度を測定しその効果を判定する。
平成22年度
- eNOの測定:喘息キャンプ事前健診とその後希望者に大学の外来で、呼気中eNOの意義について説明し、eNO測定を長期にフォローする。唾液コチニン濃度の測定: 大学の外来を受診時に希望者に禁煙指導を行い、唾液中コチニン濃度を測定しその効果を判定する。
- 血液プテリジン分析・酸化ストレス(d-ROMs)の測定:夏休みと春休みに大学の外来で採血を行い気道炎症の新しい指標としてeNOとの相関を検討する。
3年間の研究成果
平成21年度
- eNOの測定:事前健診でのeNO濃度の測定とその意義について喘息キャンプで説明し、服薬や吸入の指導を行うことで、患児のアドヒアランスが高まり、秋にeNOの低下を認めた。
- 唾液コチニン濃度の測定:受動喫煙の状態を数値で知ることで両親の受動喫煙に対する意識が高まり、喫煙量の減少や禁煙につながるケースもあった。
平成22年度
- eNOの測定:事前健診でのeNOの測定とその意義について喘息キャンプで説明し服薬や吸入の指導を行うことで患児のアドヒアランスが高まり、秋にeNOの低下を認めた。
- 唾液コチニン濃度の測定:受動喫煙の状態を数値で知ることで両親の受動喫煙に対する意識が高まり、喫煙量の減少や禁煙につながるケースもあった。
- 血液プテリジン分析・酸化ストレスの測定:eNOとビオプテリン値、d-ROMsの間に相関があり、気道炎症の新しい指標としての可能性が示された。
評価結果
平成21年度
平成21年度評価結果(PDF:76KB)
平成22年度
平成22年度評価結果(PDF:46KB)
平成23年度
平成23年度評価結果(PDF:134KB)