ぜん息などの情報館

3-3-3 COPD患者の在宅生活における機能回復に関する調査研究

代表者:木田 厚瑞

研究の概要・目的

中等症以上のCOPD患者は適切な薬物療法および呼吸リハビリテーションがなければ進行性に日常生活上の運動能力やQOLが低下する。さらにCOPD増悪は機能低下を進める最大の原因となるため、日常生活の中で増悪を上手に回避しつつ身体機能の維持・回復を図る事が必要である。在宅中心での運動療法と効率的な患者教育介入により、増悪を回避し、適切な自己対処法を習得させ、QOLを向上させることを目標に、最終的には医療費を節減させる実践的な医療システムを構築することまでが本研究の目的である。

年度ごとの研究目標(計画)

平成21年度

  1. 増悪に対する患者の行動評価方法の確立とこれによる教育介入への応用を検討する。
  2. 増悪に対するアクションプラン導入による増悪診療の改善を目指す。
  3. 在宅における効果的な運動療法の実施方法と簡便な評価方法を確立する。
  4. 1~3を地域医療連携として進めるためのシステム整備を検討する。

3年間の研究成果

平成21年度

  1. 増悪発生から48時間以内の行動開始という時間枠でみた場合、早く対処したほど、患者が回復したと感じるまでの期間が短いことが判明し、早期対応の重要性が示された。
  2. アクションプラン使用について患者の自信にばらつきがあり、基本的な薬剤使用の指示さえも躊躇するケースがあり、個別の対処法を検討する必要があった。
  3. 酸素吸入下の在宅運動は運動耐容能の改善効果があるが、コンプライアンスや身体的制約が課題となった。
  4. かかりつけ医におけるスパイロメトリーの実施状況を評価することにより、現状が把握された。これを基に連携医療の支援ツールを開発するための方向性に目処がついた。

評価結果

平成21年度

平成21年度評価結果(PDF:82KB)

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