ぜん息などの情報館

2-6. 呼吸リハビリテーションの実践及び客観的手法に関する研究

代表者: 千住 秀明(長崎大学)

研究の概要・目的

旧公害指定地区(東京・大阪・四日市・倉敷・北九州・大牟田など)を含む各地域において、保健所、医師会など各地域に現存する医療インフラを活用した「地域リハビリテーションによるCOPD地域病診連携システム」を構築し、COPD(公害認定患者を含む)の早期発見、早期治療介入ならびにCOPD進行の抑制(予防)の可能性を検証する。
旧公害指定地区を含む各地域に現存する保健所、病院、診療所などの職員を対象に呼吸リハビリテーションの知識と技術、および地域リハビリテーションの方法論を指導し、それぞれの地域で「地域リハビリテーションによるCOPD地域病診連携」を展開する。病診連携による早期発見、早期治療といった有効な介入方法を呼吸リハビリテーションのアウトカムから検証する。

年度ごとの研究目標(計画)

平成24年度

公募により、各地域において呼吸リハビリテーション推進の中心的役割を担う医療機関(以下、「中核病院」という。)を決定し、中核病院の医師、看護師、理学療法士を対象に、研修会や平成22年度より長崎地区で実践している「地域リハビリテーションによるCOPD地域病診連携システム」を用いた体験型学習を行い、病診連携システムの構築にあたって中核を担う人材を育成する。その上で、中核病院と連携し、呼吸リハビリテーションモデル事業の計画書を作成する。

平成25年度

呼吸リハビリテーションモデル事業の計画書に基づき、中核病院が中心となって、患者向けの呼吸リハビリテーション教室を開催するとともに、各地域に現存する保健所、病院、診療所などの職員を対象に呼吸リハの知識と技術、および地域リハビリテーションの方法論を指導し、各地域の医療体制の向上を図る。研修会等に参加された医療関係者等に対しては、「地域リハビリテーションによるCOPD地域病診連携システム」への参画を促し、中核病院や各地域の医療関係者等との研究会等の開催を通じて、病診連携モデルを構築する。
上記を通じて、病診連携による早期発見、早期治療といった有効な介入方法をアウトカムから検証する。

2年間の研究成果

平成24年度

8施設の医療機関において、平成24年11月28日から12月4日まで、2班に分けて体験型学習会を開催した。参加者は、医師4名、理学療法士11名、看護師6名、計22名であった。体験型学習会は、講義6講座(呼吸リハビリテーション対象患者の病態生理、アセスメント、呼吸リハビリテーション総論、コンディショニングと運動療法、患者教育、栄養指導)6時間、M市COPD教室参加、N市内COPDスクリーニング実習、リハビリ施設見学など、地域リハビリテーションによるCOPD地域病診連携システムの公開講座を実施した。

平成25年度

8施設の医療機関の実情に応じて、個々の医療機関で呼吸リハビリテーションに取り組むとともに、地域の医療機関に関して、各施設が呼吸リハビリテーションの研修会や呼吸リハビリテーションの知識や技術、あるいはCOPDの早期発見、早期診断の有用性に関する講演会等を企画・実施した。

評価結果

平成24年度

平成24年度評価結果(PDF:84KB)

平成25年度

平成25年度評価結果(PDF:69KB)

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