ぜん息などの情報館

環境省における取組

ぜん息や慢性気管支炎・肺気しゅなどの呼吸器疾患並びにぜん息に関連するアレルギー疾患など環境保健の分野に係わる調査や研究が、環境省及び厚生労働省で行われています。ここでは、環境省や厚生労働省で行われている調査研究などの取り組みについて紹介します。

環境保健に関する調査(環境省環境保健部)

健康被害の未然防止を図ることを目的とした次の調査が推進されています。

1.環境保健施策基礎調査

環境保健サーベイランス調査

長期的かつ予見的観点をもって、地域人口集団の健康状態と大気汚染との関係を、定期的・継続的に観察し、必要な措置を講ずるもので、平成8年度から実施。

大気汚染と花粉症の相互作用に関する基礎的研究

花粉症の素因に関係する免疫調査、花粉症に対する大気汚染物質の影響を検討するための動物実験、花粉に関する情報の提供。

2.環境汚染等健康影響基礎調査

生体内に取り込まれて内分泌をかく乱させるおそれのある化学物質や、いわゆる化学物質過敏症を生じさせるといわれる化学物質のような新たな健康影響等についての実態調査やリスク評価を行っています。

化学物質の環境リスク対策(環境省環境保健部)

化学物質の利用拡大に伴う環境問題に的確かつ迅速に対応し、化学物質による環境汚染の未然防止を図るための取り組みがなされています。

1.環境リスク評価

環境リスク管理施策の実施の判断の基礎となる環境リスク評価を総合的に実施するための体制を整備し、生態系への影響の観点も含めた環境リスク評価を実施することとしています。

2.環境リスク管理施策

平成14年度から届出が開始された環境汚染物質排出・移動登録(PRTR)制度の円滑な実施に向けて、必要な基盤整備及び普及啓発を推進しています。

3.ダイオキシン対策

人の健康影響の未然防止を図る観点から、ダイオキシン対策の強化について検討され「ダイオキシン対策に関する5ヵ年計画」がとりまとめられました。これに基づき発生源対策、総合モニタリング調査等の総合的な対策を順次講ずることとしています。

4.リスクコミュニケーション

環境リスクに関する事業者、住民、行政等関係者の共通の理解を推進するリスクコミュニケーションを推進することとしています。

大気環境の保全(環境省環境管理局)

地球温暖化対策やオゾン層の保護等の地球的規模の大気環境の保全、酸性雨等の広域的な問題への対策、大都市圏内への負荷の集積による問題への対策、多様な有害物質による健康影響の防止等の観点から大気環境の保全のための取り組みがなされています。このうち、次の二つの対策において関連する調査が行われています。

1.浮遊粒子状物質・ディーゼル排気微粒子対策

発生源が多種多様であり汚染機構が複雑である浮遊粒子状物質について、各種発生源調査及びフィールド調査、汚染機構の解明、汚染予測手法の開発、効果的な削減手法の調査研究等を推進することとしています。
また、ディーゼル排気微粒子について、大気汚染実態や排出実態の把握等に努めることとしています。

2.有害大気汚染物質対策

低濃度ではあるが発がん性等の有害性が問題とされる物質が大気中から種々検出されており、それらの物質の長期曝露による国民の健康リスクが懸念されていることを踏まえ、有害大気汚染物質による大気の汚染の状況の把握、健康リスクに関する科学的知見の充実及びその評価・公表、排出抑制技術に関する情報の収集・整理、その成果の普及に努めることとしています。

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