WEB版すこやかライフ ぜん息&COPD(慢性閉塞性肺疾患)のための生活情報誌

すこやかライフNo.42 2013年9月発行

COPD現場レポート:長崎県県北地域におけるCOPD対策事業 地域住民を対象としたCOPDの早期発見・治療への取り組み

病診連携によるCOPD医療体制の構築

かかりつけ医でCOPDのおそれがあるとされた患者はCOPDの診断ができる医療機関で肺機能検査などの確定診断を受け、COPDであることがわかったら治療に取り組むことになります。

COPDの治療は薬による治療(薬物療法)や酸素療法だけでなく、運動療法や栄養療法を含めた包括的な治療、いわゆる呼吸リハビリテーション(以下呼吸リハ)を継続することが大変有効です。

また、感染症などからCOPDが悪化した場合など入院しての治療が必要となることもあります。そこで、県北地域では、診断ができる医療機関」、「呼吸リハができる医療機関」、「入院対応ができる医療機関」を明確にして、COPD患者を支援する体制を構築しました(図4参照)。

このような取り組みの結果、患者が継続して治療や呼吸リハに取り組めるようになり、呼吸機能の維持やCOPD医療費の割合の低下など、具体的な効果が現れているそうです。

(図4)県北地域のCOPD医療体制 地域住民 病診連携 1.かかりつけ医 すべての医療機関に問診表を設置し、受診した住民に労作時の息切れや喫煙などがあれば、COPDの可能性も疑い、問診票によるスクリーニングを行う 2.診断ができる医療機関 肺機能測定ができる、COPDの診断・治療専門のスタッフがいる 3.呼吸リハビリができる医療機関 ●専門のスタッフがいる 4.入院対応ができる医療機関 ●COPDの急性増悪時対応ができる●病床がある

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