WEB版すこやかライフ ぜん息&COPD(慢性閉塞性肺疾患)のための生活情報誌

小児ぜん息 成人ぜん息 COPDすこやかライフNo.42 2013年9月発行

読者の広場 お答えします! 読者Q&A 聞いてください! ウチのこんなエピソード 教えてください! あなたのしているこんな工夫

お答えします! 読者Q&A

本誌に寄せられているぜん息&COPDに関するさまざまな悩みや疑問に、専門医がわかりやすくお答えします。
読者Q&Aコーナーの質問は、アンケートフォームから

Q 最近ニュースでよく聞く「PM2.5」 について教えてください (47 歳女性)

A 最近話題になっているPM2.5ですが、「PM」は、ParticulateMatterという英語の略で、粒子状物質という意味です。
そしてPM2.5は、2.5μm(マイクロメートル)以下の粒子という意味で、1μmは1mmの1000分の1の大きさのため、PM2.5は微小粒子状物質とも呼ばれています。
つまりPM2.5は、空気中を浮遊している大気汚染物質、浮遊粒子状物質の一部で2.5μm以下のものをさしますが、これが今年になって急速に増加したことがあって心配されています。発生源によって、炭素成分、硝酸塩、硫酸塩、アンモニウム塩、ケイ素、ナトリウム、アルミニウムなど、さまざまな成分が含まれています。これらは、ものが燃焼することなどによって排出されたり、大気中で化学反応を起こして粒子化したりすることで発生します。粒子の大きさは一定ではなく、また、季節や気象条件などにより大気中で変化することもあります。日本では環境対策によりこれらの濃度は近年減少してきました。しかし、物の燃焼する場所や喫煙ではかなり高濃度になることも報告されています。
そして、まだはっきりとしたことはわかっていませんが、この有害物質を含むPM2.5は目に見えないほどのごく小さな粒子であることから、吸い込むと肺の奥深くの非常に細い気管支まで入りこみやすいと考えられています。そのため、ぜん息やCOPDなどの呼吸器系疾患がある人は、症状が悪化する危険が高まることが心配されています。とくにこれらの疾患がある小児や高齢者はよりその影響を受けやすいおそれがあります。
さて、対策についてですが、マスクの着用効果についてよく質問があります。一般の不織布マスクは、ある程度の吸入防止効果はあるようですが、性能により異なると考えられています。医療用および産業用の防じんマスク(N95など)は、微粒子の吸引を防ぐ高性能フィルターを使っており、正しく着用することでPM2.5の吸入を減らす効果があるといわれています。
PM2.5の基準については、環境省により1日の濃度水準指針値が平均値で70μg/m³となっており、1時間平均値が85μg/m³を超えた場合は、ほとんどの自治体で住民に対して注意喚起を行っています。心配な方は、ふだんから自治体などの情報に注意しておきましょう。もし指針値を超えた場合は、ぜん息やCOPDのある人など気管支の敏感な人はとくに、屋外での長時間の運動や外出をひかえたり、屋内では換気や窓の開閉をひかえましょう。
環境省のホームページでPM2.5に関する情報を公開したり、PM2.5のモニタリングや情報公開を実施している自治体もありますので、チェックしてみてください。 国立病院機構福岡病院 副院長 小田嶋 博先生
環境省情報リンク 環境省ホームページ 微小粒子状物質(PM2.5)に関する情報 環境省大気汚染物質広域監視システム「そらまめ君」

聞いてください! ウチのこんなエピソード

うれしかったこと、楽しかったこと、たいへんだったこと、困っていること、失敗談など、ぜん息やCOPDの治療中に身の回りで起こったさまざまなできごとをみんなで話して、気分をスッキリしましょう♪
エピソードの応募は、アンケートフォームから

ぜん息児へのエールが大きな励ましです!(36歳・女性)

ぜん息児へのエールに、すごく助けられています。
両親ともにぜん息やアレルギーはなく、周りにも同じ悩みを抱えている人がいないので、いろいろなことをあきらめてしまいがちな息子にとって、著名人からのメッセージは大きな励ましとなっています。
「自分だけではない」という気持ちになれるのは、とてもありがたいことですね。

吸入器を変更した際に特集が役立った!(75歳・男性)

3年間ディスカスを吸入してきましたが、今年に入ってタービュへイラーの吸入器に変わりました。
上手に吸入できるか、最初はとても不安を感じていましたが、そのようなときに41号の特集を拝見しました。
たいへん参考になり、上手に吸入できています。

吸入と運動の継続で、元気な毎日を過ごしています!(72歳・男性)

COPDを発症して10年以上たちます。
昨年から1日1回の吸入になり、あとは呼吸筋ストレッチ体操、筋力アップ体操、ウオーキングなどの運動を毎日続けています。
そのおかげもあってか、入院することもなく、患者会の活動にも参加できており、元気な毎日を送っています。


教えてください あなたのしているこんな工夫

ぜん息・COPD治療・管理のために行っている「工夫」をぜひ、教えてください。
私の工夫の投稿は 応募フォームから

ペンネーム「 雪だるま さん」からの投稿

工夫例イメージポスターを貼ってその前で吸入することで、正しい吸入の仕方を毎日確認しながら行っています。また、カレンダーに吸入器のカウンターの数字を書き込んで、吸入忘れのないようにしています。

投稿をお待ちしています!

あなたが実際に行っている、毎日の吸入を忘れないための工夫や、薬の飲み忘れを防ぐ工夫、 発作をおこさないための工夫、自分なりのぜん息日誌のつけ方など、ぜん息・COPD治療・管理のために行っている「工夫」をぜひ、教えてください。

投稿いただいた内容の中で、役に立つ工夫をこのコーナーで紹介させていただきます。(※) ぜん息やCOPD治療のためには、毎日の自己管理がとても大切。同じ病気を持つ人たちと工夫を共有しましょう。

たとえば……

「毎日の吸入を忘れないように、吸入したらカレンダーにシールを張っている」 「ぜん息日誌に毎日の出来事も書き、日記代わりに使っている」 「発作を起こさないように、冬は必ずマスクをして登校している」

私の工夫を応募する

※投稿いただいた内容のすべてが、WEB上に掲載されるわけではありません。あらかじめご了承ください。

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