アトピー性皮膚炎　ここが気になるQ&A

Q1　目の周囲につけた薬は、目の中には入らないのでしょうか。また、子どもが指しゃぶりをするので、手につけたステロイド外用薬が口に入ってしまうのではないかと心配です。

A　軟膏は、適切な塗り方をしていれば、目に入ることはほとんどありません。まぶたを閉じさせるように上から下に、中央から外側に向かって塗りましょう。また、ステロイド外用薬をなめても、微々たる量なので心配する必要はありません。

Q2　スキンケアをする石鹸は、どのようなものを選べばよいですか。

A　固形、液体など形は問いません。泡を立てることが大事なのでよく泡立ち体に合うものを選びます。刺激は少ないほうがよいので、添加物が少ないもの、無添加のもの、皮膚と同じ弱酸性のもののほうがよいでしょう。
アトピー性皮膚炎用として市販されている特殊なものを選ぶ必要はありません。
ただし、髪の毛を石鹸で洗うと、石鹸カスが残り、頭皮が悪化することがあります。髪の毛はシャンプーで洗いましょう。

Q3　保湿剤に加えて、日焼け止めや虫除けスプレーを使いたいときは、どんな順番で使えばいいですか。

A　日焼け止めは紫外線から皮膚を守る役目をし、虫除けスプレーは虫が嫌う成分を放出して虫を避ける働きをするものなので、
１. 保湿剤
２. 日焼け止め
３. 虫除けスプレー
の順番がよいと思います。
ただし、日焼け止めや虫除けスプレーで皮膚がかぶれたりしないかどうか確かめてから使用し、使用した後はしっかりと落としましょう。

Q4　よだれが多くて、常に口のまわりの湿疹が治らずに悪化してしまいます。

A　よだれはアトピー性皮膚炎の悪化因子です。こまめに濡らしたタオルで拭き取った後、口のまわりにワセリンを塗っておきましょう。よだれは、ねばねばしているので、乾いたタオルでは取りきれません。
食事の後、汚れがひどい時は、洗い流しましょう。

Q5　薬を塗ったあと、すぐに服を着てもいいですか。

A　すぐに服を着ても、問題ありません。とくに悪化している部位は軟膏の吸収も早く、すぐに乾いてしまいます。服に付くことを気にするよりも、しっかり軟膏を塗ることを心がけてください。

Q6　かゆいから掻いているのか、掻くことがくせになっているのかわかりません。

A　とにかく、皮膚を良くすることです。とはいえ、湿疹がある間は、どうしても掻いてしまいます。
このときに叱ったり、代わりに掻いてあげたり、熱心に関わってあげると、子どもは「掻いていると親がかまってくれる、気にかけてくれる」と思ってしまうことがあります。すると、湿疹が消えた後でもかゆみを訴え続けることがおきます。かゆみを訴えたときは、掻くことに対して過剰に反応せず、「じゃあ軟膏を塗ろうね」など必要な関わりだけをするようにしましょう。
また、掻いていないときは安心して放っておくのではなく、一緒に遊んであげるなど、子どもに「掻かなくてもかまってもらえる」と思わせることが、掻くクセをなくすことにつながります。
さらに、掻いていることが気になったら、「これを持ってて」など両手をふさいでしまうのも効果的です。