WEB版すこやかライフ ぜん息&COPD(慢性閉塞性肺疾患)のための生活情報誌

すこやかライフNo.44 2014年10月発行

COPD医療トピックス:進歩するCOPD治療を知る

積極的に治療に臨み、息切れのない毎日を

COPD管理のために 禁煙:大前提は禁煙。薬物療法:定期的な薬物療法。ワクチン:感染症予防のためのインフルエンザ、肺炎球菌ワクチン接種。呼吸リハビリテーション:運動療法・栄養療法など。COPDは症状を抑えるのが難しい、なかなか治らない病気と思われているかもしれません。確かにCOPDによって壊れてしまった肺胞は元に戻すことができませんが、早期発見・治療、継続的な管理を徹底して行うことで、呼吸機能の低下を緩やかにし、健康な人と同じように生活を送ることは十分可能です。

そのためには、今回紹介した薬物療法だけでなく、残された呼吸機能を最大限に生かすための運動療法や栄養療法といった呼吸リハビリテーションをあわせて行うことも、COPD治療に欠かせません(すこやかライフ42号の現場レポートで、呼吸リハビリテーションの詳細や「家庭でできる運動」について紹介しています)。また、気道の感染症を防ぐインフルエンザや肺炎球菌ワクチンの接種を受けることで、COPDの症状が急激に悪くなる「急性増悪」を防ぐことにつながります。

適切な治療を受けるためには、医師に自分の息切れの状態(どのくらい歩いたときや動いたときに息切れしてしまうか)や、薬を使ったときに症状がどのくらい治まったかを詳しく伝えることが必要です。また、急性増悪が起きたら速やかに対処できるよう主治医の先生と密接に連携をとる、対処の仕方について相談しておくなど、自分からも治療に参加していくことが大切です。必要な情報を積極的に医師に伝え、息切れなく楽に日常生活が送れるよう希望を持って治療に臨みましょう。


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