WEB版すこやかライフ ぜん息&COPD(慢性閉塞性肺疾患)のための生活情報誌

すこやかライフNo.45 2015年3月発行

小児ぜん息 その他のアレルギー特集:アレルギー児の安心・安全な学校生活のために 入学・進学のときに知っておきたいこと

ぜん息児の場合

こんなことがあるかもしれません…
学校生活の中に潜むリスクを知り、前もって対策を

下記はいずれも、ぜん息発作が起こりやすい状況です。前もって学校に伝え、このような場面では配慮してもらえるよう相談しましょう。

ただし、ぜん息発作の原因や重症度は人によって異なるため、すべての状況に対応してもらう必要はありません。子どものぜん息の状態にあわせた対応について、相談しましょう。

授業中

  • チョークの粉が飛び散る黒板に近い席、エアコンの風が当たる席になった
  • 図工:木材をノコギリで切るなど細かい木くずが飛ぶ、刺激の強い画材を使う
  • 教室でハムスターなど毛のある動物を飼う、草木を飾る
  • 理科:刺激のあるにおいや煙が発生する実験をする

体育の時間

  • マラソン(とくに寒い冬)、マット運動をする(ほこりが立つ)

運動誘発ぜん息を起こしやすい場合は、その対応を具体的に伝えましょう。

  • 発作の起こりやすい運動は何か
  • 発作の起こりやすい季節
  • 運動誘発ぜん息が起こったときの対応

このほか、準備運動をしっかりさせてほしいこと、発作予防の薬を使う場合があることなどについても、伝えておきましょう。
基礎用語(PDF:273KB) もご参照ください。)

掃除の時間

  • ほうきを使った掃除、飼育係や小屋の掃除当番

避難訓練

  • 消火器を使って火を消す体験をする

宿泊をともなう校外学習のとき

  • はしゃぎすぎて呼吸が激しくなる
  • 寝具に羽毛が使われている
  • 同室の友達がまくら投げをやる
  • そば打ち体験でそば粉が舞う
  • キャンプファイヤーや花火で煙を吸う

アレルゲンや刺激物質を吸い込まない、避ける工夫を伝える

ぜん息発作を起こさないためには、アレルゲンや刺激物質を吸い込まない、避ける工夫が必要です。できるだけ黒板や窓から離れた席に座らせてもらえるようお願いしたり、掃除のときはマスクをして拭き掃除を担当させてもらう、毛のある動物のお世話ではなく金魚や亀のお世話ならできることなどを伝えておきましょう。また、体育の授業では見学が多くなることもあるため、運動誘発ぜん息(基礎用語(PDF:273KB) 参照)について学校の理解を得ておくことも大切です。

発作が起きたときはどの薬を吸入するのかなど、対応についても学校に伝えておくとともに、子どもには具合が悪くなったらすぐ、先生や友達に伝えるよう説明しておきましょう。

今井先生からのアドバイスでした。

  1. (注)ぜん息の基礎知識については、環境再生保全機構パンフレット「ぜんそく学習帳(児童向け)」  「小児ぜん息Q&A(保護者向け)」で詳しく紹介しています。

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