WEB版すこやかライフ ぜん息&COPD(慢性閉塞性肺疾患)のための生活情報誌

すこやかライフNo.45 2015年3月発行

小児ぜん息地方公共団体事業レポート:三重県四日市市 ぜん息児のためのチャレンジ・デイキャンプ

キャンプ後も継続して自己管理ができるよう組まれたプログラム

四日市市は、コンビナートの立地により産業都市として発展してきましたが、その過程で大気汚染などによる公害が発生し、多くの方がぜん息で苦しみました。

しかしその後、市民、企業、行政が全力で公害対策に取り組み、今ではきれいな空気を取り戻しています。

また、ぜん息治療の進歩によって自己管理の重要性が高まったことを踏まえ、四日市市のぜん息予防のための取り組みも、ぜん息のセルフコントロール方法を学ぶことを目的とした事業に変わりつつあります。そのなかで2013年度から、市内の小学生を対象とした「チャレンジ・デイキャンプ」も始まりました。

ぜん息児とその保護者がぜん息の正しい知識や自己管理方法を習得し、さらにキャンプ後も継続して自己管理できるよう、四日市市環境保全課と国立病院機構三重病院の藤澤隆夫先生をはじめとする医師、国立大学法人三重大学の運動療法や小児看護学が専門の指導員が中心となり、全4回のコースのプログラムを作成、効果的なサポートが受けられる内容となっています。

四日市市チャレンジ・デイキャンプの実施内容

対象:
四日市市内在住のぜん息をもつ小学1年生から6年生とその保護者
定員:
20組(参加15組)
場所:
三重北勢健康増進センター(ヘルスプラザ)〔事前評価・事後評価〕
四日市市少年自然の家〔デイキャンプ1回目・2回目〕
従事者:
医師、看護師(小児アレルギーエデュケーター)、指導員、管理栄養士など
募集方法:
四日市市広報掲載、四日市医師会、四日市薬剤師会に情報提供するほか、市内の小学校にチラシを送付し養護教諭を通じて参加者を募る

目標

  • ぜん息の正しい自己管理方法を、体験を通して学ぶ
  • 学んだ自己管理を自宅で継続できる
  • ぜん息コントロールとQOL(生活の質)、自己効力感、客観指標(検査結果)の改善

写真1
事前評価の様子。トレッドミルで運動。

写真2
その前後に、スパイロメータで呼吸機能を測る。

全4回のスケジュール(2014年)

日時 場所 内容
1回目 7月19日(土)
事前評価
(13時~16時30分)
三重北勢健康増進センター
(ヘルスプラザ)
問診、呼吸機能測定、ピークフロー説明
2回目 7月27日(日)
デイキャンプ
1回目
(9時~16時)
四日市市
少年自然の家
ぜん息体験学習、レクリエーション、医師による保護者学習会、ピークフロー測定、医師・小児アレルギーエデュケーターとの個別面談
3回目 10月26日(日)
デイキャンプ
2回目
(9時~16時)
四日市市
少年自然の家
ぜん息学習、レクリエーション、ウォークラリー、保護者座談会、ピークフロー測定、医師・小児アレルギーエデュケーターとの個別面談
4回目 11月29日(土)
事後評価
(13時~16時30分)
三重北勢健康増進センター
(ヘルスプラザ)
問診、呼吸機能測定、医師・小児アレルギーエデュケーターによる結果説明、修了証書授与

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