WEB版すこやかライフ ぜん息&COPD(慢性閉塞性肺疾患)のための生活情報誌

COPDすこやかライフNo.48 2016年9月発行

医療トピックス

在宅酸素療法のスムーズな導入・継続のために

便利になった機器、地域のサポートを活用しましょう

COPD(慢性閉塞性肺疾患)の進行などにより呼吸機能が低下した患者さんが、自宅で酸素供給装置を使って酸素を補いながら生活を続ける「在宅酸素療法」。酸素を吸うことで活動的に生活ができる一方、機器の取り扱いや日常生活に不安を抱える方も多いのではないでしょうか。

そこで今回は、刀根山訪問看護ステーション統括所長の長濱あかし先生に、酸素を吸いながら生活しやすい環境をつくるための工夫や、活用できる社会のサポートなどについてお話をうかがいました。

より詳しくは、次のメニューからご覧ください

お話をうかがった先生

公益財団法人日本訪問看護財団立 刀根山訪問看護ステーション 統括所長 長濱あかし(ながはま・あかし)先生

長濱あかし(ながはま・あかし)先生

プロフィール

1982年国立療養所刀根山病院附属看護学校卒業。83年から国立療養所刀根山病院勤務。93年から帝人株式会社に勤務し、「HOT(HomeOxygen Therapy:在宅酸素療法)患者の生活実態調査」を行う。96年(財)日本訪問看護振興財団立 刀根山訪問看護ステーション設立。
2015年から現職。

メッセージ

私たち訪問看護師は病気のことだけでなく、酸素供給装置を使いながらどう生活していくかという生活全般のことを看るのが役目です。訪問看護師と接する機会がある方は、食事のこと、お風呂のことなど何でも遠慮せずに相談してください。また、地域で誰に相談していいのかわからないという方がいらっしゃったら、ぜひ地域包括支援センターを活用してみてください。「こんなことを聞いたら悪いのではないか?」ではなく、わからないことは何でも聞いてみましょう。地域包括支援センターは、その人らしく生活するということを一番に考えて相談にのってくれるはずです。

いまCOPDと診断されているけれども、まだ呼吸器の専門医を受診したことがないという方は、一度は専門医を受診し評価してもらうことをおすすめします。また、「息切れ」を少しでも楽にできる「呼吸リハビリテーション(注)」という手段があること、日常生活がつらくなってきたときには介護保険制度が使えるということを知っておいてください。訪問看護が必要な状態は、それだけ体がつらくなっているということです。できるならば、自己管理ができるレベルの状態を保ち、日常生活を送ってもらえればいいなと思います。

(注)「呼吸リハビリテーション」については、すこやかライフ42号「現場レポート」、およびすこやかライフ45号「現場レポート」をご覧ください。

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