WEB版すこやかライフ ぜん息&COPD(慢性閉塞性肺疾患)のための生活情報誌

すこやかライフNo.50 2017年10月発行

COPD特集:「ぜん息・COPD Q&A」

Q7.COPDは悪くなる一方と聞きます。最終的には、酸素ボンベが必要になりますか。

A.早期発見し対処すれば大丈夫。ただし、病気をうまくコントロールする姿勢が必要。―金子教宏先生―

COPDになったからといって、必ず重症化し、長生きもできない、というわけではありません。在宅酸素療法に至る前に、早期に治療を開始すれば、COPDの進行を食い止めることができます。酸素ボンベを持ち歩かなくても大丈夫です。

ただし、そのためには早期発見と禁煙が大切です。

早期発見のためには、喫煙者、もしくは過去に喫煙の経験がある40歳以上の方は、呼吸機能検査を受けることが重要です。特に、せきやたん、息切れの症状があったら早めに検査を受けましょう。

過度に恐れる必要はないが、甘く見ず早期に対処を

COPDは、慢性疾患です。初期にはほとんど症状がなく放置しがちですが、そうしている間に徐々に悪化していき、気づいたときには手遅れとなります。しかし、早めに対処すれば、病気の進行を食い止めることができます。過度に恐れることはないかわりに、甘く見ず早期に対処すること。これが慢性疾患治療のポイントですが、COPDもまさにこのとおりです。

COPDは、肺の生活習慣病と言われます。生活習慣病はその名のとおり、これまでの悪い生活習慣の積み重ねの結果ですから、完全に治すことを求めてはいけません。病気とうまく付き合っていくこと、病気をうまくコントロールしていくことが必要です。そのためには、薬に頼るだけでなく、まずは自分のこれまで、そして現在の生活習慣を見直し、病気と正面から向き合うことが大切です。

COPDの検査について

Q7.COPDは悪くなる一方と聞きます。最終的には、酸素ボンベが必要になりますか。
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