WEB版すこやかライフ ぜん息&COPD(慢性閉塞性肺疾患)のための生活情報誌

小児ぜん息すこやかライフNo.51 2018年3月発行

ぜん息児へのエール

自分の体がどんなことに影響を受けやすいかを知ればぜん息とうまくつき合っていける

歌手・タレント 高橋みなみさん

高橋みなみさん

テレビやラジオに出演し、歌手として活動するなど、幅広く活躍している高橋みなみさん。

元気いっぱいの声と明るい笑顔は、見ている人をポジティブにします。

そんな高橋さんですが、幼い頃は体が弱く、長引くぜん息の発作に悩まされていました。いまでも、ハードスケジュールで体力が落ちてしまうと、ぜん息の症状が出ることがあるそうです。


親や先生の支えに感謝

「6歳のとき、幼稚園のお泊り保育で夜中に突然、発作が出ました。先生におんぶされて病院に連れて行ってもらい、検査したら、気管支ぜん息だと診断されました」

それ以後、小学校3年生の頃まで咳や発作に悩まされ、毎日の服薬や吸入に加えて、1日おきに病院に通っていたこともあるという。

当時は体が弱く、学校を休んでしまうこともしばしば。クラスメートとも仲良くなれず、学校生活が楽しくなかった。そんな高橋さんを変えたのは、小学校4年生の頃に親の勧めで始めた水泳だった。1年ほど水泳教室に通うとぜん息の発作が出にくくなり、体が丈夫になっていったという。

さらに、担任の先生にメンタル面で支えられたことで、学校生活が充実していった。

「私もそうでしたが、ぜん息の子どもたちは、クラスメートに自分の病気を理解してもらいたくても、うまく説明できないと思うんです。だからこそ、親や学校の先生のフォローが必要です」

また、発作でつらかったときに支えてくれた親には感謝している。

「夜に発作が起きて『死んじゃうかも』と思うほど苦しかったときでも、親がそばにいてくれたおかげで、安心できました」

ぜん息の人を励ましていきたい

高橋さんは、14歳のときにAKB48のオーディションに合格し、第1期メンバーとなった。

21歳のときにはAKB48グループの総監督に就任。300人を超えるメンバーをまとめ上げるという大役を務めた高橋さんに、人とのコミュニケーションで特に心掛けていることを教えてもらった。

「『この言葉は相手を傷つけないか?』と、よく考えて話しています。自分にとってはなんてことのない言葉でも、相手の心にナイフみたいに刺さって傷つけてしまうこともあると思うんです」

このように、話す相手や周囲をネガティブな雰囲気にしないように、気遣いを忘れない高橋さんだが、ぜん息の症状が出て心身ともに弱っていたとき、ツイッターで思わず弱音を吐いてしまったことがある。すると、それに共感するたくさんのコメントが寄せられ、背中を押された。

「自分と同じように、ぜん息の人がたくさんいることに驚きました。自分が頑張っている姿をみんなに見せることで、ぜん息の人たちを励ますことができるといいなと思うようになりました」

自分に合った治療を続けることが大事

「芸能界に入って、それまで知らなかった自分に出会うことができました。自分は〝暗い人間〟だと思っていましたが、いろんな人に会って話すとポジティブになれるし、意欲もわいてきます」

と、高橋さん。2016年、活動10周年をめどにAKB48を卒業し、以後ソロで活動している。

「高橋みなみ個人としてお仕事をいただけることは、とても幸せなことだと思い、感謝しています。これからも、いろんなことにチャレンジしていきたいです」

いまではぜん息の状態は落ち着いているものの、季節の変わり目には体調を崩しやすく、風邪からぜん息の症状を発症してしまうそうだ。

「季節や気圧、乾燥など、自分の体が何に影響を受けやすく、何が引き金になって発作が起こるのかがわかれば、ぜん息とうまくつき合っていけると思います」

高橋さんは、とくに気圧が変化すると咳が出やすいという。

「成長に伴ってぜん息が改善することもありますし、私のようにぜん息とのつき合い方が見つかる場合もあります。あせらずゆっくり、自分に合った治療を続けていくのがいいと思います」

高橋みなみさん写真:松崎 浩之

高橋みなみ(たかはし みなみ)

プロフィール

1991年4月8日生まれ。東京都出身。2005年にAKB48の第1期メンバーとして活動開始。09年にAKB48・チームAのキャプテンとなり、12年には300人以上のメンバーをまとめる総監督に就任。16年、活動10周年をめどにAKB48を卒業。以後、タレントとしてテレビやラジオ、CM等に出演し、歌手としても活動するなど幅広くマルチに活躍中。

ぜん息のみんなへ!

私は6歳のときに気管支ぜん息を発症してから、ずっとぜん息とつき合ってきました。発作のつらさや、季節の変わり目の大変さは私もとてもよくわかっています。しんどいこともたくさんあると思いますが、ゆっくり治療しながら、前に進んでいってほしいと思います。私と一緒にがんばりましょう。

下記は、お子様が読めるようにひらがなのみの文章になっています。

わたしは6さいのときにきかんしぜんそくをはっしょうしてから、ずっとぜんそくとつきあってきました。ほっさのつらさや、きせつのかわりめのたいへんさはわたしもとてもよくわかっています。しんどいこともたくさんあるとおもいますが、ゆっくりちりょうしながら、まえにすすんでいってほしいとおもいます。わたしといっしょにがんばりましょう。

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