WEB版すこやかライフ ぜん息&COPD(慢性閉塞性肺疾患)のための生活情報誌

すこやかライフNo.41 2013年3月発行

特集1. 正しく使えていますか?吸入ステロイド薬

吸入ステロイド薬の種類と特徴

現在、日本で使用されている吸入ステロイド薬は、下表の5種類です。

また、吸入ステロイド薬に長時間作用性β2刺激薬を配合した配合剤が2種類あります。

これらの薬は、ボンベ内の薬剤を噴射させて吸入するエアゾールタイプ(pMDI)、粉末の薬剤を勢いよく吸い込むドライパウダータイプ(DPI)、ネブライザーという器具により霧状にした薬剤を吸入する吸入液タイプといった、吸入器のタイプによって分けることもできます。吸入器にはそれぞれ特徴があり、正しい吸入が重要となります(吸入器の特徴と吸入手技については特集2を参照)。

また、吸入薬の種類と吸入器のタイプや粒子の大きさなどにより肺への到達率・沈着率が違ったり、添加剤のエタノールなどにより吸入時に刺激があったりするなど、それぞれ一長一短があります。

これらの特徴により、とくに小児や高齢者などは、年齢や病態、生活状況などを考慮した選択が大切です。
※詳細は、基礎用語(PDF:300KB)で一覧にまとめていますのでご参照ください。

吸入ステロイド薬の種類、配合剤の種類

どの年齢でも軽症のうちから使用!

吸入ステロイド薬は、気道の炎症を抑える効果がもっとも高いことから(下表参照)、ぜん息治療の基本である長期管理において、第一選択薬に位置づけられています。

長期管理では、発作の程度と頻度から判定される「重症度」に応じて治療薬が選択されますが、小児の場合、軽症持続型(症状が月に数回程度)であれば、2歳未満の乳児では吸入ステロイド薬の使用が考慮され、2歳以上では基本治療薬として位置づけられています。また、成人(15歳以上)では、軽症間欠型(症状が週に1回未満)のうちから吸入ステロイド薬が第一選択薬になっています。

このように、どの年齢でも軽症のうちから使用を推奨されており、吸入ステロイド薬は治療の中心となっています。

また、妊娠、授乳中の吸入について心配される方も多いようですが、吸入ステロイド薬は胎児や母体に対して安全性が高く、妊娠・授乳中においても「軽症持続型」(症状が月に数回程度)以上の治療で第一選択薬となっています。ぜん息の発作を起こすことの方が胎児や妊婦におよぼす危険性が高いため、妊娠中でもぜん息の治療を継続することは、とても大切なことなのです。

吸入ステロイド薬の使用タイミング
吸入ステロイド薬とほかの長期管理薬の治療効果

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