特集 ぜん息・COPDにおける 四季のケア

ぜん息の発作やCOPDの増悪が起こる原因は、人それぞれ異なっています。また、季節ごとにも原因には違いがあるため、まず、自分にとって何が引き金になっているかを知ることがとても重要です。そうすることが、発作や増悪を抑制し、自分と家族の負担を軽減することにつながります。
そこで今回は、東海大学医学部付属八王子病院 医学部医学科専門診療学小児科学特任教授の山口公一先生と、東京女子医科大学 八千代医療センター呼吸器内科長で教授の桂秀樹先生に、ぜん息とCOPDの方が、四季それぞれで注意したいポイントをうかがいました。

春は花 夏ホトトギス 秋は月 冬雪さえて涼しかりけり(道元禅師)

ぜん息やCOPDの患者さんは、春は花粉症でつらいな、夏は暑いからいやだ、秋は台風などが起こると苦しくなる、冬は寒くて乾燥してインフルエンザなどにかかりやすくとても心配だ、と思う人が多いでしょう。しかし、春は花を美しいと感じ、夏は鳥の声を聞いて癒やされ、秋は月を見てゆったり時間を過ごし、冬は雪を見て季節を感じる。
病気があるとなかなか楽しむ余裕がないかもしれません。しかし、自分の病気のことを知り、自己マネージメントをすることで皆さんも四季それぞれ楽しみを感じることができます。
今回の特集で皆さんも四季を楽しみましょう!

ぜん息のケア 花粉や黄砂等に注意。
環境変化による
ストレスも誘因に

春にぜん息発作が起きやすい方は、花粉がアレルギーの原因(アレルゲン)になっていることが考えられます。さらにこの時期は大陸からの黄砂やPM2.5※1なども飛来するので、家にいる時は窓が開いている時間を短時間にしたり、外出時にはマスクやメガネの着用を心掛けましょう。
また春は、環境が変わり、ストレスや疲労により発作を引き起こすこともあります。長期管理薬をきちんと続けてぜん息のコントロール状態を良好に保ち、一時的に薬を増やすことなども医師と検討してみましょう。
なお、既存の治療で改善が見られない重症の季節性アレルギー性鼻炎の方に対する治療薬として、抗IgE抗体「ゾレア®」の適応追加が昨年承認されました。対象となる患者さんは、医師と相談してみるのもいいでしょう。

環境変化(入学/就職・転勤)

環境の変化によるストレスも、ぜん息悪化の要因となります。人間関係などで困っていることはないか、あればどのように対処すればよいかを検討してみましょう。

アレルゲン

室内外の大気汚染物質は気道を刺激し、ぜん息を起こしやすくします。大気汚染物質が出る時は、情報に注意して不要な外出は避けましょう。また、季節性アレルギー性鼻炎があると、ぜん息が悪化しやすく、治りにくいとされています。花粉の季節には、花粉症の治療を平行して進めるのも良いでしょう。

春のおすすめケア

春の花粉対策

マスクは吸い込む花粉を減らす効果が期待できますが、過大な信用は禁物です。外出から帰ってきたらしっかりうがいを。洗顔も花粉除去に効果があります。症状が重い場合、保険適用の舌下免疫療法※2が有効なケースもあるので、医師に相談してもいいでしょう。季節性アレルギー性鼻炎だけでなく、ぜん息を落ち着かせる効果も期待できます。

用語解説

※1:PM2.5

大気中に浮遊している2.5μm(マイクロメートル:1μmは1mmの千分の1)以下の小さな粒子。非常に小さく、肺の奥深くまで入りやすいため、呼吸器系や心臓など循環器系が影響を受けることがあります。(PM2.5=微小粒子状物質)

※2:舌下免疫療法

季節性のものを含むアレルギー性鼻炎は、ダニ、スギ花粉などの「アレルゲン」と呼ばれる原因物質によって起こります。舌下免疫療法は、アレルゲンを舌の下に投与する治療法で、現在スギ花粉および、ダニアレルギー性鼻炎に対して行われています。少量から徐々に増やしながら、アレルゲンを繰り返し投与することで、体を慣らし症状を和らげます。根本的な体質改善(長期寛解や治癒)が期待できます。
治療は、1日1回舌の下に薬剤を投与します。投与後は1分間または2分間舌の下に保持し、その後飲み込みます。投与後5分間はうがいや飲食を控えてください。また、投与前後2時間程度は、入浴や飲酒・激しい運動は避けましょう。投与する薬剤(アレルゲン)は徐々に増量します(スギ花粉なら1~2週間、ダニアレルギー性鼻炎なら1週間など)。副作用に対する対応を考慮し、初回投与は医療機関内で行い、その後30分間は医師のもとで待機します。翌日(2日目)からは、自宅で患者さん自身が投与します。治療期間は3~5年を推奨しています。
※気管支ぜん息や口腔内に傷や炎症のある方、他の疾患で治療を受けている方、妊婦・授乳婦の方などでは、舌下免疫療法による治療を受けられないことがあります。
出典:一般社団法人 日本アレルギー学会「スギ花粉症におけるアレルゲン免疫療法の手引き(改訂版)」

ぜん息のケア 梅雨どきは
ダニ、カビが大敵
気道を刺激する煙も注意

梅雨どきは、ダニやカビが繁殖しやすいので、こまめな掃除や布団干しを心掛けましょう。ただし、ぜん息の発作が出ていないなら、ダニが繁殖しやすい絨毯や厚手のカーテンを無理にやめてしまう必要はありません。医師に自分の状態を詳しく話して、一緒により良い環境づくりを目指しましょう。
また、夏は花火や蚊取り線香など、煙と身近に接する機会が増えます。気道を刺激する煙はぜん息発作のきっかけとなる可能性がありますので注意しましょう。

梅雨

梅雨どきはジメジメとしていて、室内に湿気がこもりやすく、ダニやカビが繁殖しやすくなります。エアコンのドライ機能なども使いながら、上手に換気しましょう。

ダニ・カビ

ダニは、ホコリやヒトのフケなどをえさとして繁殖します。湿気の高い場所も好むため、湿気対策も併せて行いましょう。カビ対策をするには、まずダニ対策を講じましょう。こまめな換気をするなど湿度対策が大切です。

花火や線香の煙を吸うと、ゼーゼーしたり、咳き込むことがあります。できるだけ風上にいる、口元をタオルで覆うなど、煙を吸い込まないように工夫しましょう。

夏のおすすめケア

布団のダニ対策

寝ている時にぜん息発作が起こりやすい方は、寝具のダニが原因の可能性があります。まずは医師に状況を伝え相談しましょう。日常的な対策としては、こまめな布団干しや、シーツ、枕カバー、布団カバーの洗濯が有効です。すべての寝具を専用の防ダニシーツで覆ったり、丸洗いできる寝具を使うのも良いです。週に1回程度、布団に掃除機をかけるのもダニ対策になります。

ぜん息のケア 状態を良好に保ち、
秋を楽しもう。
日々の寒暖差や急な気圧の
変化にも気をつけて

さわやかな気候となる秋ですが、寒暖差や台風などによる気圧の変化が、ぜん息発作を引き起こすきっかけとなる場合があります。天気予報をこまめにチェックし、医師と薬の量を相談しましょう。
さらに、春のケアにもありましたが、秋にもヨモギやブタクサなど花粉症の原因となる植物があります。個人差があり、原因を特定することが難しい場合もありますが、症状がある場合は医師に状態を伝え、自分に合った対策や薬を見つけていきましょう。
また秋は、運動会や遠足など子どもたちにとって、スポーツをする機会が増える季節でもあります。運動を制限してしまうと体力が低下してしまい、発作が起きやすくなります。長期管理薬でぜん息を良い状態にコントロールするなど、しっかり準備を整えて楽しみましょう。

花粉

一年を通してさまざまな種類の花粉が飛んでいます。カモガヤ、ブタクサ、ヨモギなど、花粉症の症状を引き起こす植物はたくさんあり、それぞれ飛散する季節も異なるので注意しましょう。

季節の変わり目(気温変動、激しい気象変化)

季節の変わり目や、台風による気象の変化などもぜん息発作の原因になることがあります。普段からぜん息をうまくコントロールし、発作が起こりやすい時期には、気管支拡張薬を携帯しましょう。

スポーツ

発作を恐れて運動を制限してしまうと、軽い運動で息が上がり発作が起こりやすくなります。肥満もぜん息を悪化させることがあるので、運動をして解消しましょう。

秋のおすすめケア

冬の感染症対策は 秋のうちから

インフルエンザなどの感染症は、ぜん息発作の大きな要因となります。予防接種は、だいたい10月の後半から11月ごろに始まりますので、早目に受けるようにしましょう。13歳未満は2回接種となっていますが、13歳以上でも心配な方は2回受けることもできますので、医師に相談してみるとよいでしょう。冬の感染症対策は早目が肝心です。

ぜん息のケア インフルエンザなど、
感染症対策を万全に

ぜん息発作の原因となる風邪やインフルエンザの感染経路には、くしゃみや咳でウイルスが放出されてうつる「飛沫感染」と、ウイルスが付いたドアノブなどに触れてうつる「接触感染」があります。特に飛沫感染は、ほかの人にうつさないためのマスクや、くしゃみや咳が出る時にティッシュなどで口と鼻を覆う「咳エチケット」を心掛けましょう。なお、マスクは鼻からあごまですき間がないよう確実に覆うことが大切です。
また、冬はエアコンや加湿器を使う機会が増えます。フィルターをこまめに掃除する、湿度の上げすぎに注意するなどの気遣いも大切です。湿度が60%を超えるとカビやダニが増えるといわれています。50~60%を目安に湿度を保ちましょう。

乾燥

冬などの空気が冷たく乾燥した環境では、ぜん息が悪化する場合があります。外出時にはマスクをして予防しましょう。

風邪などの感染症

子どものぜん息のきっかけとして、最も頻度が高いのが風邪などのウイルス感染症です。外出時はマスクをする、手洗い、うがいを徹底して予防しましょう。

正しい手の洗い方

流水でよく手をぬらした後、石けんをつけ、手のひらをよくこすります。
手の甲にものばすようにこすりつけ、指先、ツメの間も念入りにこすりましょう。指の間を洗い、親指と手のひらをねじり洗いします。手首も忘れずに洗いましょう。

冬のおすすめケア

暖房器具は状況に合わせて

暖房器具は自分に合っているかが大事。暖房は室内を乾燥させます。長時間乾いた空気の中にいると気道が乾いて咳が出やすくなります。「部屋は暖かくなったが発作も増えた」というのでは困ります。エアコンを使っていて発作が起こる場合は、風を出さないタイプの暖房器具も検討しましょう。

COPDのケア

COPDと上手に付き合っていくために

COPDの方が、四季ごとに注意するポイントはありますが、だからといって趣味などの楽しみを我慢しましょうということではありません。日ごろのセルフマネジメント(自己管理)をきちんと行って、COPDと上手に付き合って日常生活を楽しむことが大事です。
まず、遠慮せずに医師に相談して自分の病気について理解し、前向きに治療に向き合うとともに、一年を通して活動的に運動などをしながら生活することがとても大事です。それぞれの状況に合わせて運動を続けると、筋肉の代謝能力が改善され、息苦しさも和らいできます。
また、日本には四季折々の楽しみがありますから、お花見や紅葉狩りなどを家族や友人と一緒に楽しむのもよいでしょう。季節の変化に体を合わせていくのは大変な面もありますが、活動的に過ごすことはCOPDの方にとって非常に好ましいことです。
COPDは感染症に細心の注意を払いながら、日常生活と息切れをセルフマネジメントすることで、快適な暮らしを維持することができます。ぜひ、COPDと上手に付き合っていただきたいと思います。

COPDの方が
気をつけたいポイント

感染症対策は油断なく!
黄砂やPM2.5※1も要注意

春はまだ寒暖差が大きく、インフルエンザなどで増悪を起こす危険があり油断は禁物です。衣服で温度調節したり、人混みを避けるなど、感染症対策を心掛けてください。またこの季節は黄砂やPM2.5※1が飛来します。特にPM2.5※1は非常に粒子が小さく肺の奥まで入ってしまうため増悪の原因になるとされています。予報をチェックして外出を控えたり、外出の際にもマスクを着用しましょう。COPDとぜん息を合併されている方は、花粉などのアレルギーの原因になるものにも注意しましょう。

ワンポイントアドバイス

寒いからといって 部屋の温度を上げ過ぎると、 汗をかいてしまいます。 それにより、冷えて風邪をひき、 増悪のきっかけになることも あるので要注意!

用語解説

※1:PM2.5

大気中に浮遊している2.5μm(マイクロメートル:1μmは1mmの千分の1)以下の小さな粒子。非常に小さく、肺の奥深くまで入りやすいため、呼吸器系や心臓など循環器系が影響を受けることがあります。(PM2.5=微小粒子状物質)

栄養をしっかり摂り
体を動かすことも大切

暑くなると、呼吸困難感が強くなり体力を消耗して食欲が落ちます。しかし、体重減少は筋力低下や息切れなどの悪循環につながります。夏はさっぱりしたものを摂りたくなるので、一回の食事量を減らして回数を増やす「分食」や、栄養補助食品の上手な活用などによって、摂取カロリーが減らないようにすることが重要です。また、身体活動性が高い人ほど元気に生活できるとされています。熱中症に注意しながら、家の中でもできるだけ体を動かす工夫をしたいものです。家事を丁寧にするだけでも運動になります。

ワンポイントアドバイス

夏はビールや 炭酸飲料がおいしい季節。 でも、お腹が張ると 横隔膜を圧迫して 息が苦しくなりがちですから 炭酸系は控えめに!

運動習慣を身につけよう
感染症対策も特に重要!

体を動かしやすくなる秋は、運動習慣を身につけるには格好の季節。特におすすめはウオーキングで、簡単で安全性も高いので、医師と相談してどれくらい歩くか決めて実践しましょう。日誌をつけるのも励みになります。在宅酸素療法の方も、家に引きこもるのではなく歩くことで外出の機会を増やしていただければと思います。そして大事なのが冬への備えです。予防接種は抗体ができるまで時間がかかりますから、秋のうちにインフルエンザや肺炎球菌の予防接種を受けて感染症に備えることが重要です。

ワンポイントアドバイス

肺炎球菌ワクチンには、 65歳以上に公費補助があるワクチンと、 自費のワクチンがあり、 両方接種するのも有効です。

冬は増悪が
起こりやすい季節
日ごろの
自己管理も大事!

冬は増悪が最も起こりやすい季節。風邪やインフルエンザ、肺炎球菌などの感染症対策が重要です。ウイルスの多くは乾燥した環境を好みますから、室内は湿度50~60%を目安に加湿することが感染症対策にも、気道の保護にも有効です。帰宅時のうがいと手洗いも忘れずに。また、冬の寒さは身体活動を低下させます。体を動かさないと筋力が弱ってさらに動かなくなり、いっそう息切れが強くなる悪循環になりがちです。無理のない範囲で体を動かすことを心掛けましょう。

ワンポイントアドバイス
【増悪を知ろう!】

感染症などをきっかけに呼吸困難などが悪化し、通常の治療では改善が難しくなるCOPDの増悪。呼吸機能が低下し、息切れや咳、痰の増加が見られ、発熱や頻脈、倦怠感、不眠などを伴うこともあり生活の質(QOL=クオリティ・オブ・ライフ)が低下して、治療が遅れれば命にもかかわります。このため、血圧や体重、体温、呼吸、咳、痰など、日ごろの状況から増悪の危険を早めに察知して受診することが、重症化の防止につながります。

すべてが当てはまる
とは限らない。
自分の症状を
見極めよう。

その対策、あなたに効果はありますか?

ぜん息やCOPDの対策は、推奨されるものをすべて実行すべきというものではありません。自分に合って、きちんと効果が得られているかが重要です。そのためにもまず、いつ・どんな時に発作などが起こっているのかを医師に詳しく伝え、自分の症状は何が原因になっているかを一緒に探っていくことが大切です。
また医師に対して、「こんなことを聞いたら失礼かな」といった遠慮は、かえって治療の妨げになります。医師は、最善の治療をするため、患者さんの情報を必要としているからです。ぜん息の原因は人それぞれに異なっており、医師は検査の結果と患者さんからの情報をもとに原因を探り、治療方針や処方する薬を決めることができるのです。小児ぜん息のお子さんに付き添って診察を受けている親御さんも、子どもが伝えきれていない情報があれば積極的に医師に話してください。一緒に生活している家族だからこそ気づける貴重な情報があります。

推奨されていることが、逆効果のことも

治療の方針を決めて薬を継続し、発作の出ない落ち着いた状態が続けば、薬を減らすことも可能になっていきます。逆に症状がおさまらないようであれば、違う原因の可能性があるので、あらためて症状が出る状況をチェックし、より良い対策を探っていきましょう。
また、小児ぜん息のお子さんのいる家庭では、例えば水泳が推奨されているからといって、無理に行かせるのは好ましくありません。水泳が苦手な子どもに強制しても、それがストレスとなって逆に発作の引き金になる可能性もあります。一人一人の個性を尊重し、その子の好きなスポーツあるいは一生懸命できることを続けさせるのが望ましいといえるでしょう。
ぜん息の原因対策や環境整備では、完璧を目指す必要はありません。今回紹介した季節ごとの注意点も、自分に合った原因・対策を見つけるヒントにしていただくのがよいでしょう。不安や疑問があれば遠慮なく医師にぶつけ、少しでも症状が落ち着く方向を探りながら、一歩ずつ前に進んでいってください。

*今回は、軽症~中等症のぜん息患者さんを主な対象としています。重症~最重症の患者さんは、薬物療法および厳格な環境整備が必要なことが多いため、当てはまらない場合があります。重症度については医師にご相談ください。

ぜん息について
うかがった先生

山口 公一 先生 顔写真

東海大学医学部付属八王子病院
医学部医学科
専門診療学小児科学 特任教授
山口 公一 先生

読者へのメッセージ

ぜん息は、薬を使わなくても症状が出ない状態を目指すことが可能な疾患です。また、症状が出なくなったあとに、ストレスなどで再び出ることもありますが、そうしたこともあると心の片隅に置いておけば、あわてず対処できるでしょう。「無病息災」より「一病息災」のほうが、日ごろの生活習慣や健康に気を配るものです。ぜひプラス思考でより良い状態を目指しましょう。

プロフィール

やまぐち・こういち/信州大学医学部卒業。日本小児科学会 専門医・認定小児科指導医、日本アレルギー学会 指導医、専門分野は小児アレルギー疾患。日本感染症学会 インフェクションコントロールドクター、東京都アレルギー疾患対策検討委員会委員。

COPDについて
うかがった先生

桂 秀樹 先生 顔写真

東京女子医科大学
八千代医療センター
呼吸器内科長 教授
桂 秀樹 先生

読者へのメッセージ

私は、COPDの患者さんが生活を楽しむ「グッドデイズ」を増やしたいと思いながら、いつも治療や指導を行っています。在宅酸素療法をされている方も、日々を支えてくれる酸素という「杖」を使い、活動的に生活を楽しんでもらうのが一番だと思っています。COPDでも内向きにならず、ポジティブに病気と向き合い、自分らしく生き生きと暮らしていただきたいと思います。

プロフィール

かつら・ひでき/岩手医科大学医学部卒業。日本内科学会認定内科医、日本呼吸器学会 専門医、専門分野は呼吸器疾患全般で、特に慢性閉塞性肺疾患(COPD)、慢性呼吸不全、呼吸リハビリテーションに詳しい。日本呼吸ケア・リハビリテーション学会理事。