日々の体の状態を記録し、ぜん息の悪化予防につなげるぜん息日記「まいにちげんきノート」をリニューアルしました。
活用のポイントや注意点などについて、監修の福岡市立こども病院の手塚純一郎先生にお聞きしました。
ぜん息の症状で、患者さんがヒューヒュー、ゼーゼーと息苦しく感じたときは、すでに気道が狭くなっており、悪化している状態です。日記をつけることで、自分の体のわずかな変化に気づき、悪化する前に対応することができます。また、体や気道の状態を日々記録することは、皆さんが診察を受けたときに治療の目安にもなります。
ここでは、日記の活用方法について、気道の状態を正しく知るために必要な「ピークフロー値」を中心に紹介します。
ピークフローメーターには、メーカーごとに「標準値」がありますが、基準にするのは自分で測った『自己最良値』ですので注意しましょう。
ぜん息日記の表紙裏についているアクションプランを使うと、自己最良値との比較や体の症状などによって、今の自分にとってどんな対応が必要なのかの目安がわかります。ぜひ役立てましょう。
記録ページにはさんで、
グラフと比較できます!
毎日続けるコツは時間を決めて習慣にすること。朝晩の食事の前など、毎日必ず行うことと一緒にピークフロー値を測るようにすれば忘れません。ご家族の皆さんも協力してあげましょう。
げんきノートのなかにはマンガや毎日貼れるシール、ごほうびシールがついているよ!
日記をつける大切さを楽しく知ろう!
Webでの申込み
電話での申込み
ぜん息は以前に比べ、十分コントロールが可能な病気になってきました。しかし、大きな発作が起こる病気でもありますから、「正しく恐れる」ということが大切です。そのためには、普段からピークフロー値を測って上手に活用し、早めに対処してあげてください。上手にコントロールすれば、将来のとてもいい結果に結びついていくでしょう。
1998年、九州大学医学部卒業。九州大学病院小児科、福岡市立こども病院・感染症センターなどに勤務。08年国立病院機構福岡病院臨床研究部呼吸生理研究室長、09年国立病院機構福岡東医療センター小児科医長などを歴任。15年8月から現職。