コンテンツ ぜん息・COPDと上手に付き合う

食べて体力をつけよう
COPDのためのエネルギー&たんぱく質UPレシピ

COPDの方にとって、栄養は極めて大事です。COPDになると、呼吸にエネルギーを使い、代謝が高まります。また、息苦しさで食事量が減り、体重や筋肉量が減少しがちです。体力低下を防ぐためには特に、エネルギーとたんぱく質の確保が大切です。どうしたら無理なく栄養量を増やすことができるのでしょうか。関東学院大学教授で管理栄養士の田中弥生先生に、栄養量を増やすコツと、エネルギーとたんぱく質をアップするレシピを聞きました。

三大栄養素をバランスよく
ふんわり甘さに季節のフルーツがアクセント

簡単フレンチトースト

簡単フレンチトースト
大人1人分あたり(トッピングあり)
エネルギー:741kcal/たんぱく質:16.7g/炭水化物:89.5g/脂質:36.6g/塩分:1.1g
大人1人分あたり(トッピングなし)
エネルギー:513kcal/たんぱく質:14g/炭水化物:55.6g/脂質:26.6g/塩分:1.05g

生クリームを加えて、エネルギー&脂質アップ!

ふわふわとした食感とほんのり甘さが香るフレンチトースト。生クリームを入れることでコクも増して食べやすくなります。季節のフルーツとともに味わうのがおすすめです。

材料(1人分)40min

  • 厚切りパン3枚切り1/2・・・60g
  • 卵黄・・・20g(1ケ分)
  • 卵白・・・15g
  • 生クリーム・・・10ml
  • 牛乳・・・100ml
  • 砂糖・・・10g
  • バニラエッセンス・・・少々
  • オリーブオイル・・・5ml
  • バター・・・5g
  • オレンジ・・・50g
  • バナナ・・・50g
  • キウイフルーツ・・・80g
  • 冷凍ブルーベリー・・・20g
  • ホイップクリーム・・・30g
  • はちみつ(お好み)・・・15g
  • ミント・・・1葉

つくり方

  • ボールに卵黄、卵白、生クリーム、牛乳、砂糖、バニラエッセンスを入れ、よくかき混ぜた卵液を作る。
  • 1をファスナー付きビニール袋に入れ、パンを漬け込み空気を抜いてファスナーを閉めすべての1がパンに浸透するまで20分位置く。
    飲み込む力やかむ力が弱い方が食べる場合はパンを浸しすぎないことでやわらかく仕上がります
  • フライパンを熱しオリーブオイルを入れ2を両面焼き、最後にバターを加えて色よくする。
  • 皮をむいて切ったオレンジ、1cmに輪切りしたバナナ、皮をむいて1/8にしたキウイフルーツとブルーベリーを用意する
  • 皿に3と4を飾り、ホイップクリームを飾り、はちみつをかけ、ミントを飾る。
塩分控えめ高たんぱく
にんにく&しょうゆの香味で満足感!

マグロのにんにくステーキ

マグロのにんにくステーキ
大人1人分あたり
エネルギー:292kcal/たんぱく質:25.1g/炭水化物:8.4g/脂質:16.8g/塩分:0.9g

刺身用マグロにひと工夫でエネルギーアップ!

高たんぱく・低脂質のマグロを使ったにんにくステーキ。刺身用のマグロを油を使って調理することでエネルギーアップ!彩り野菜を添えるとビタミンCやβカロテンも摂れ、主菜と副菜が一皿で完結するバランスの良いメインディッシュになります。

材料(1人分)30min

  • 刺身用 マグロ・・・80g
  • 塩・・・0.5g
  • こしょう・・・少々
  • 小麦粉・・・10g
  • にんにく・・・10g
  • オリーブオイル・・・5ml
  • ベビーリーフ・・・20g
  • アスパラガス・・・30g
  • レンコン・・・10g
  • ミニトマト・・・20g
  • レモン・・・10g

<調味料>

  • しょうゆ・・・5ml
  • 酒・・・3ml
  • バター・・・5g

つくり方

  • ベビーリーフはちぎって冷水につけておく。アスパラガスは長いまま茹で、レンコンは薄切りにして油(分量外)で炒める。
  • にんにくは薄切りにする。
  • マグロは塩こしょうをして、小麦粉をまぶす。
  • フライパンにオリーブオイルを入れ2を炒める。
  • 4の2を取り除き3を中火で焼く。
    にんにくは中火で炒め、取り除いてからお魚を焼きましょう
  • 5が焼けたら<調味料>を流し入れる。
  • 皿に1と5のマグロを盛り付け6をかける。上に4で炒めたにんにくをのせる。
  • 最後にミニトマトと、串型にしたレモンを飾る。

今回紹介するレシピには、卵・乳・小麦など、アレルゲンとなる食材が含まれています。食物アレルギーをお持ちの方は、必ず原材料をご確認ください。

COPD患者が元気に過ごすための食事のヒント

COPD患者はなぜやせやすい?

COPDの方は、呼吸に多くのエネルギーを使うため、食べているのにやせてしまうという方が少なくありません。

呼吸だけでも、普通の人は50~60kcalを消費しますが、COPDの方の場合、その10倍前後のエネルギーが消費されます。

エネルギー摂取量が少ないと、体は脂肪や筋肉を分解してエネルギーを補おうとするため、どんどんやせてしまいます。

例えば、毎日700kcalが不足していると、平均的な代謝量の計算では10日で体重が1kg落ちてしまうことになります。COPDの患者さんは、体重が減ると、治療の効果や回復に影響することがあります。このため、適切な栄養管理が非常に重要とされており、体重維持や栄養状態の改善が、生活の質や健康を長く保つための大切なポイントと考えられています。

栄養補助食品 エネルギー 糖質/
脂質/
たんぱく質
味の種類
テルミールミニ
(125ml)
200
kcal
51%/
34%/
15%
コーヒー、
麦茶、
バナナ、
コーンスープ
メイバランスミニ
(125ml)
200
kcal
51%/
34%/
15%
コーヒー、
キャラメル、
ヨーグルト、
いちご、
バナナ、
抹茶、
とうもろこし、
チョコレート
笑顔倶楽部®
(125ml)
200
kcal
53%/
31%/
16%
甘夏、
バナナ、
コーヒー、
いちご、
マンゴー、
ココア、
紅茶
エンジョイclimeal®
(125ml)
200
kcal
60%/
25%/
15%
プレーン、
いちご、
コーヒー、
あずき、
バナナ、
コーンスープ
リカバリー®
(200ml)
200
kcal
49.2%/
33.8%/
16%
バナナ、
コーヒー、
きなこ、
マンゴー、
ミルクティ
環境再生保全機構HPの表をもとに作成

エネルギーとたんぱく質をうまく取り入れるには?

イラスト 栄養補助

COPDの方は食事量が少ないと、筋肉や脂肪が分解され、エネルギーに使われやすくなることから、たんぱく質や脂肪の摂取も欠かせません。

トーストはただ焼くだけでなく、卵やバターを使ったフレンチトーストにして、生クリームやはちみつを添えることで、エネルギーとたんぱく質がしっかり補えます。

食欲がないときには、栄養補助食品など手軽に栄養素が摂れるものを活用するのも効果的です。

COPDの方は、筋肉が分解されてエネルギーに使われやすくなるため、筋肉を守る栄養素も意識して摂ることが大切です。そのひとつが、分岐鎖アミノ酸(BCAA)で、筋肉のエネルギー源になったり、合成を促したりする働きがあります。

分岐鎖アミノ酸は体内では作れないため、食事や栄養補助食品から摂る必要があります。分岐鎖アミノ酸が多いのがマグロです。他にタイ、赤身肉、鶏肉ならササミや胸肉などがあります。これらを意識して食事に取り入れることで、筋肉の維持や体力の回復につながります。

田中弥生先生からのメッセージ

COPD患者さんは体重を維持することが重要です。浅い呼吸が続くと、横隔膜が広がって胃を押し、少しの食事でもお腹いっぱいに感じやすくなります。そのため、食べる量が減ってしまうこともあります。そんな場合は、量が多く見えると食べる気が失せてしまうため、料理をする際に、コンパクトにまとめて量を少なく見せる工夫が重要です。適正体重を知り、しっかり食べて、体重を落とさないように心がけてください。