中皮腫とは~診断・治療から公的制度まで~

画像検査の主な内容

超音波(エコー)検査

超音波を発する装置を当て、音波のはね返る様子を画像にすることで、体内の状態を観察します。超音波が伝わりやすくなるように検査用のゼリーを塗り、超音波を送受信する器械を体に当てて検査を行います。

エックス線(レントゲン)検査

X線の通りやすさの違いから、内部の状態を観察する検査です。頭部、骨、胸部、腹部などの撮像を行います。消化管検査ではバリウムや造影剤を使って調べることもあります。

CT(コンピュータ断層撮影)検査

CTはX線を使った検査です。単純X線写真ではわかりにくい体の深部に発生した腫瘍の位置や大きさ、内部性状のみでなく、腫瘍の広がり、血管、神経など重要な組織との関係をみることができます。また内臓への転移の有無や、原発腫瘍を探すときなどにも役立ちます。治療後は定期的に検査を行い、腫瘍の大きさの変化や形状の時間的変化などをみたり、再発の有無を調べます。
検査の目的によっては、造影剤を腕の静脈から注入することがありますが、ぜんそくやアレルギー体質の人は蕁麻疹やかゆみが出るなどの副作用が起きる可能性が高くなります。特に以前に造影剤でアレルギーが出たことがある方は、あらかじめ医師に申し出てください。また検査が終わって数時間後に症状が出た場合には、なるべく早く担当医や担当者に連絡してください。

MRI(核磁気共鳴画像)検査

MRIは磁石の力を使った検査です。磁気共鳴法という強力な磁石の力を用いた検査で、体のさまざまな角度(体の輪切り像、前後や左右に縦割りにした像)の断面を見ることができる検査です。脊髄や骨盤の中、骨の断面など、CTでは撮影しにくい部分も調べることができます。
検査のときは、機器の寝台の上にあおむけになり、そのまま寝台ごと筒状の機械の中に入ります。検査中は装置から大きな音がしますが、これは磁場を起こすためのものなので心配ありません。
MRIは強い磁場を発するため、心臓ペースメーカーを装着している患者さんには用いることができません。金属製の物質が体内にある場合にも、撮影できないことがあります。

核医学検査(PET、骨シンチグラフィ)

PET(陽電子放出断層撮影、ポジトロンCT)

がん細胞や活動性の高い病変ではそのエネルギー源であるブドウ糖の代謝が盛んであることがわかっています。PET検査ではFDG(放射性ブドウ糖類似物質)というブドウ糖に似た薬剤を注射することにより、体内でブドウ糖代謝が盛んな部位を描出します。CTやMRIではがんの大きさや広がりを調べることができますが、それに加えてPET検査ではがん細胞の活動状態(活発にブドウ糖を消費しているか、など)を調べることができます。 検査当日の朝は絶食となります。

FDGは一般にがん細胞に取り込まれますが、がん細胞以外の細胞にも取り込まれたり、また反対にがんであってもあまり異常がみられない場合もあり、ほかの検査結果と合わせて総合的に判断されます。注射された薬から出る放射線は時間とともに弱くなり、多くは尿と一緒に体の外に排出されますので心配ありません。

骨シンチグラフィー

骨に転移がある場所では骨が壊されたり新たにつくられたりしていることがわかっています。骨の成分によく似た放射性薬剤を注射して、その成分がどこでたくさん使われているかを調べるのが骨シンチグラフィー検査です。

絶食など検査当日に制限はありません。

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