南部アフリカ4カ国の国境が交錯する4角地帯で、野生動物個体群の安定の要となる種でありながら、住民との競合で数を減じているライオンなど肉食獣の国境を越えた保護管理の実施、住民との共存の実現を目指し、住民や各国当局との協同による調査、管理案策定の検討を行う。
発信機装着により、大型肉食獣の生息活動の科学的データが正確に蓄積されており、一部のデータを基にした提言であっても政府側が受け入れ、政策レベルに反映したことは評価できる。また、地域住民の社会的自立に向けて、現地のNGOが主体的に実施している野生生物と地域住民の共存に向けた環境保全・環境教育事業としても評価できる。一方、国や立場が違うNGO同士の協働が進まなかったことから、NGO同士の連携に必要なファシリテーション能力を誰がどう担うかなど、連携方策について明確化することによりさらなる展開が期待される。
※評点について:評点は、下記の5段階評価としています。
評点 | 内容 |
---|---|
A | 極めて高く評価できる水準・状況・結果である |
B | ある程度高く評価できる水準・状況・結果である |
C | 普通の水準・状況・結果である |
D | やや不満足な水準・状況・結果である |
E | 極めて不十分な水準・状況・結果である |