研修・講座について

第二回若手プロジェクトリーダー研修を開催しました

平成26年10月29日(水)、30日(木)に若手プロジェクトリーダー研修(第2回)を国立オリンピック記念青少年総合センター(東京)において開催しました。

今回の研修のねらいとして、次の2点を掲げました。

  1. ① 多様なリーダーシップの形を知り、自分なりのリーダー像を発見する。
  2. ② 計画を振り返り、プロジェクト遂行に向けた、リーダーシップの発揮について気づく。

研修1日目

1.ワークショップ リーダーシップについての課題抽出

明治大学大学院 長畑誠教授のファシリテーションで、自分自身のプロジェクトについての課題を振り返り、グループ内で共有しました。そして、リーダーズトークの講師に聞きたい「リーダーシップ」について聞きたい質問を議論し、まとめました。

2.リーダーズトーク

リーダーズトークでは、NPO、スポーツ、政治、企業の各分野からリーダーの方を講師としてお呼びし、グループごとに研修生と「リーダーシップ」について意見交換をしました。
 NPO 分野からは、NPO ACE 代表 岩附由香さん、スポーツ分野からは、川崎フロンターレ元キャプテン 伊藤宏樹さん、政治分野からは、多摩市議会議員 岩永ひさかさん、企業分野からは、株式会社dots代表取締役 廣中龍蔵さんにおいでいただきました。
 冒頭のスピーチでは、伊藤さんからは「謙虚な心と感謝の心を忘れない」こと、岩永さんからは「自分でできないことは他の方にお願いをする」こと、廣中さんからは「みんなが成功体験をできるように行動する」こと、岩附さんからは、「うまくいかないときは前提条件、関係性から見直す」こと、それぞれの大事さについてお話しがありました。

リーダーズトークは、4人の講師が交代でグループを回るかたちでお話を伺いました。グループセッションの後には、全体で振り返りをし、研修生はこれから実践したいことをまとめ、多くの研修生から「対話を実践したい」という表明がありました。

研修2日目

3.コンサルティング

研修2日目は、研修生のプロジェクトのロジックツリー、活動の3か月報告をもとに、現場での活動の課題や自分自身のスキルの課題などについて、グループごとに講師からコンサルティングを受けました。
 講師は、明治大学大学院 長畑誠教授、環境活動コンサルタント瀧口直樹さん、ハンガー・フリー・ワールド理事・事務局長 渡邉清孝さん、(株)地域協働推進機構代表取締役 藤倉潤一郎さんにおいでいただきました。

グループは主に①国際環境協力、②地域づくり、③政策提言、④事業化につながるプロジェクトの4グループに分かれました。

コンサルティングの中では、「プロジェクトの進行が遅れている」「ネットワーク団体の人が協力してくれない」「海外で協力者となるいい人材が見つからない」といった課題が挙げられ、「そもそもロジックのつながりが違う」「多くのことを抱えすぎ、断捨利すべき」「プロジェクトの出口を考えてデザインしていくべき」「団体代表とプロジェクトの内容をしっかり共有すべき」「感覚で走るのではなく、仮説力を養うべき」といった様々な指摘がありました。

4.まとめ

まとめでは、講師から、明日に向けてのキーワードとして、長畑先生からは「対話」、瀧口先生からは「自分の考えを持ちつつ人の話を聞く」、渡邉先生からは「発想を変える」、藤倉先生からは「大変さを抱えない。共に楽しむ」というメッセージをいただきました。
 2日間の研修を通じて、普段なかなか会うことのない方々からお話を伺い、研修生にとって様々なことを見つめ直すきっかけとなり、今後の活動に生かし、実践していってもらうことを期待しています。

開催概要

日時 平成26年10月29日(水)10:00~10月30日(木)15:30
場所 国立オリンピック記念青少年総合センター
内容 【研修一日目】
  • オリエンテーション・アイスブレイク
  • ワークショップ[活動の課題抽出]
    明治大学専門職大学院ガバナンス研究科 教授 長畑 誠氏
  • グループトーク
    [リーダーズトーク:多様なリーダー像とそれぞれの課題への向き合い方]
    川崎フロンターレ 伊藤宏樹氏
    多摩市議会議員 岩永ひさか氏
    (株)ドッツ代表取締役 廣中龍蔵氏
    NGO ACE 代表 岩附由香氏
  • まとめ&感想シェア

【研修二日目】
  • グループコンサルティング
    [計画における課題とリーダーとして「誰に、どのように」アプローチして活動を進めていくかを共に考える]
    明治大学専門職大学院ガバナンス研究科 教授 長畑 誠氏
    (同)環境活動支援工房 滝口直樹氏
    (特非)ハンガー・フリー・ワールド理事 渡邉清孝氏
    (株)地域協働推進機構 代表取締役 藤倉潤一郎氏
  • 振り返り、まとめ

第2回若手プロジェクトリーダー講師紹介

1.グループトーク[リーダーズトーク]講師

株式会社川崎フロンターレ 伊藤 宏樹氏

愛媛県立新居浜工業高等学校卒業。立命館大学経済学部卒業。大学卒業後、2001年にJリーグ川崎フロンターレに入団し、同シーズン開幕戦からレギュラーポジションを確保した。2005年からは川崎のキャプテンに任命された。2013年シーズンを最後に現役引退。引退後は、川崎フロンターレにクラブスタッフとして入社。

(特非)ACE 代表 岩附 由香氏

桐朋女子高校卒業。上智大学文学部卒業。大阪大学大学院国際公共政策研究科(OSIPP)博士前期課程修了。大学院在籍中の1997年に国際子ども権利センターの児童労働のプロジェクトに関わったのをきっかけに、同年「児童労働に反対するグローバルマーチ」を日本で開催するためACEを発足させ、代表に就任。2011年より森永製菓「1チョコfor1スマイル」支援パートナー団体。国際協力NGOセンター理事、日本NPOセンター評議員、桜美林大学講師他。

東京都多摩市議会議員 岩永ひさか氏

桐朋女子高校卒業。中央大学法学部政治学科卒業。中小企業金融公庫を経て、2002年多摩市議会議員補欠選挙にて初当選(25歳)。2006年明治大学公共政策大学院ガバナンス研究科修了。現在、多摩市議会議員4期目。

株式会社ドッツ代表取締役 廣中 龍蔵氏

早稲田大学大学院 商学研究科 経営学修士(MBA)修了。1990年(株)富士総合研究所(現みずほ情報総研)に入社。経営戦略グループにて、通産省(現経済産業省)の情報政策立案部署支援とともに民間企業の事業戦略コンサルティングに従事。2001年ネットイヤーグループに経営陣として参画。戦略コンサルティンググループ新設、エグゼクティブプロデューサーとして多くのインタラクティブ事業を成功に導く。特に大企業のコーポレートサイトの戦略的活用方法の支援を中心に2009年6月にシニアバイスプレジデントを退任。同年7月にdotsを設立。(株)絵本ナビ社外取締役、(株)ランドリーム取締役、甲南大学大学院社会学研究科非常勤講師も務める。

2.グループコンサルティング講師

明治大学専門職大学院ガバナンス研究科教授 長畑 誠氏
(地球環境基金振興事業アドバイザー)

1961年生まれ。東京大学法学部卒。上智大学大学院修士課程修了。在学中からNGO活動に関わり、卒業後(特非)シャプラニールの職員として活動。その後、国際協力NGOセンター調査研究員を経て、2004年に仲間とともにNPOを設立((一社)あいあいネット)、同会代表理事。住民主体の地域づくりやコミュニティ・ファシリテーションをテーマに、日本国内の地域や、インドネシア、ベトナム等で活動。JICA(国際協力機構)の研修員受入事業のコースリーダーや技術協力プロジェクトの短期専門家も務めている。(特非)ソムニード理事、同アジアコミュニティセンター21理事。 『国境をこえた地域づくり』(共著)、『進化する国際協力NGO』(共著)、『バングラディシュを知るための60章』(共著)、『マイクロファイナンス読本』(共著)、『NGO最前線』(共著)。

(同)環境活動支援工房 環境活動コンサルタント 瀧口 直樹氏
(地球環境基金助成事業アドバイザー)

1963年生まれ。東京大学法学部卒。環境省に入省し、同省総合環境政策局民間活動支援室長(環境パートナーシップオフィス)、同省大臣官房環境情報室長、(独)環境再生保全機構石綿健康被害救済部長を歴任。環境省退職後、(同)環境活動支援工房を設立し、同代表社員。現在、環境活動コンサルタント業務を行う傍ら、慶応義塾大学法科大学院において非常勤講師(環境法務)を務めている。

(特非)ハンガー・フリー・ワールド理事・事務局長 渡邉 清孝氏

1967年生まれ。1990年東北学院大学工学部応用物理学科卒業。1993年3月 宮城日本電気株式会社退社。1993年3月(特非)ハンガー・フリー・ワールドに入職。ファンドレーザーとして、800社以上の企業・団体を訪問し、様々な社会貢献プログラムを提案・展開してきた。ハイチ担当を経て、2002年事務局長に就任。NGO・NPOのファンドレイジングや組織運営、危機管理研修などの講師も務める。

(株)地域協働推進機構 代表取締役 藤倉 潤一郎氏

1968年生まれ。早稲田大学に在学中、NTTキャプテン・システムの普及プロジェクトなどに関わり、1990年、株式会社ネクス テージ(1996年、ネクステージ・システム株式会社に商号を変更)を設立、代表取締役に就任。以来、ユーザー参加型のメディア・システムの開発・運営・ 事業化を主な仕事とする。1997年、全国デジタル・オープン・ネットワーク事業協同組合(経済産業省認可)を発起・設立し、代表理事に就任。財団法人日 本SOHO協会(総務省所管)調査研究事業管掌理事などを経て、2004年2月、プラットフォームサービス株式会社を設立し、代表取締役に就任。2007 年4 月、地域活性化伝道師(内閣府)、鶴ヶ島市協働政策幹に就任。 2008年11月、プラットフォームサービス株式会社と鶴ヶ島市との共同出資による非営利型のまちづくり会社、地域協働推進機構の設立に伴い代表取締役に 就任し、現在に至る。法政大学大学院政策創造研究科兼任講師。

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