○公害に係る健康被害の救済に関する特別措置法「旧救済法」の概要
- 1969年(昭和44年)12月に制定(1973年(昭和48年)10月廃止)
- 民事責任とは切り離した行政上の救済制度
社会保障の補完的な制度として、認定患者に医療費(自己負担分)、医療手当、介護手当を支給 - 事業者からの寄付による納付金(1/2)、公費(1/2)
※ 注意 指定された地域は市・区の全域ではない
![指定地域及び指定疾病表](img/tokubetsuho1.gif)
※1973年(昭和48年)12月時点
![旧救済法による認定患者の状況表](img/tokubetsuho2.gif)
出典:1974年(昭和49年)版 環境白書
<旧救済法における課題>
公害健康被害者の医療費等を負担する行政上の救済制度民事責任とは切り離された制度
![他人の不法行為による損害の賠償を請求](img/tokubetsuho_icon4.gif)
相手方の行為が故意又は過失によるものであることを主張、立証しなければならない
![公害のような形態の不法行為](img/tokubetsuho_icon5.gif)
従来の故意・過失を要求する過失責任主義被害者の救済を図ることは難しい
☆加害者に過失がなくても、加害者の行為によって損害が生じたという関係があれば損害賠償を認めるべきだという「無過失責任主義」の考え方が主張された
![無過失損害賠償責任の制度化](img/tokubetsuho3.gif)