若手プロジェクトリーダー4~6期生の合同オリエンテーションにて
「若手プロジェクトリーダー研修」は6年目を迎え、新たに6期生を迎えて2019年度がスタートしました。4期生7名、5期生7名、6期生13名を対象に今年度第1回の研修を、7月23日(火)・24日(水)の2日間にわたり、国際ファッションセンター KFC Hall & Rooms(東京)において開催しました。
4期生向け研修
研修のねらい
静岡県地球温暖化防止活動推進センターの服部乃利子さんを講師にお招きし、協働をテーマにした活動紹介をしてもらい、認識している課題をステークホルダーと協働・連携して解決することの重要性についてお話していただきました。研修生は、事例を聞きながら協働する際の重要なポイントを整理し、自身の活動に照らし合わせながら積極的に質問する姿がとても印象的でした。
一般社団法人環境パートナーシップセンター会議(EPC)の高橋朝美さんをお招きし、服部乃利子さんの事例を踏まえて、「なぜ、協働・連携が必要なのか。大切なのか。」についてお話していただきました。講義の中で「重要なのは団体が認識している課題だけではなく、地域や社会が抱える課題の視点が大切であること」を教えてもらいました。その上で、課題解決のために必要なステークホルダーがそろっているのか、あるいはどのようなステークホルダーとの協働・連携が考えられるか、を社会情勢や団体の活動をもとにお話していただきました。
本育成支援プログラムの修了生でもある、NPO法人 持続可能な環境共生林業を実現する自伐型林業推進協会の上垣喜寛さんを講師にお招きし、自団体で取り組んでいる協働・連携についてお話をしてもらいました。地方自治体、地域おこし協力隊や自伐型林業の実践希望者との連携によって、自伐型林業が地域で自走していく仕組みを構築されてきた事例を詳しくお話いただく中に、団体が認識している課題だけではなく、社会や地域が求めている課題を認識し、その解決に向けて多様な主体と協働・連携する大切さをお話していただきました。研修生は、多様な主体を巻き込む実践的な事例の話の中に、多くの気付きや刺激を得たようです。
高橋朝美さんからSDGsの概要についてお話していただきました。社会や地域の課題を認識すること、ステークホルダーや他分野との協働・連携によって複数課題を同時にアプローチすることの重要性について、SDGsがもつ変革性・統合性・包摂性の観点からお話していただきました。さらに講義を踏まえ、これまでの取組みやその波及効果と新たな取組・課題を整理し、今後の活動の展開を考えるワークショップを行い、研修生からは「ステークホルダーとの協働・連携のさらなる強化が必要だと感じた。」との声が聞かれました。
栃木県芳賀郡益子町を拠点に活動しているトチギ環境未来基地の塚本竜也さんをお招きして、10月実施予定のフィールド実習の訪問先についてご説明いただきました。今回の研修を踏まえ、多様なステークホルダー、特に他分野との協働・連携による地域づくりの実践例などについて、実際に活動地を訪問して学ぶ予定です。
日時 | 2019年7月23日(火)10:00~7月24日(水)15:30 |
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場所 | 国際ファッションセンター KFC Hall & Rooms |
内容 | 【研修一日目】
【研修二日目】
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講師 |
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学生時代よりグリーンツーリズムに携わり、有機農業が盛んな地域(新潟県)での農協職員経験を経て、2014年より現職。関東EPO(環境省事業)を担当し、主に関東圏内で、地域の環境課題解決に取り組む様々な主体(市民団体、自治体、企業)をつなぐコーディネーターを担っており、地域での環境課題解決に向けた取り組みを支援している。また、SDGsに対する取り組みの活性化を受けて、自治体や企業、NPO等の各自の取り組みへのコンサルテーションも行っている。
平成4年から静岡県消費者啓発推進員、平成10年からはしずおか市消費者協会事務局長・理事として環境と消費等の啓発活動を続けている。現在は静岡県地球温暖化防止活動推進センターのゼネラルマネジャー・県環境学習指導員として、学校や自治会・公民館等において暮らしと環境・温暖化対策・省エネ推進についてワークショップを取入れた講座を実施している。また、コミュニティパワーによる再生可能エネルギーの普及推進をメイン事業とする「しずおか未来エネルギー株式会社」の代表取締役社長を務めている。「地域のエネルギーを地域のみんなで創る」をコンセプトに、静岡市の屋根、土地に市民ファンドを活用した太陽光発電を設置。行政、団体、金融機関、大学、清水エスパルス等と連携協力した地域プロジェクトとして展開している。
1983年生まれ。2008年から全国の中山間地の取材活動をスタート。2012年に東日本大震災後の東北で林業をするグループを取材し、そこで支援していた自伐型林業推進協会代表の中嶋健造(当時・土佐の森・救援隊)と出会う。中嶋らとともに自伐協を立ち上げ、現在に至る。雑誌等で執筆、映画を制作。共著に『震災以降』(三一書房)『ルポ 一緒に生きてく地域をつくる。』(影書房)など。和歌山県に先祖の山を引き継ぐ。
ブログ「 林業NPOで活動する理由。みなさんも一緒に活動してみませんか |note」
https://bit.ly/31VK0UN
大学では森林資源を専攻、卒業後、渡米。シアトルの環境NPOで半年間の研修に参加。帰国後、NPO法人NICE(日本国際ワークキャンプセンター)に入職、中長期ボランティア事業部を設立。2004年~2009年は事務局長を務める。
2009年、トチギ環境未来基地を設立。NPO法人トチギ環境未来基地では若者のチームによる3ヵ月間滞在型の環境保全活動プログラム(Tochigi Conservation Corps)を活動の柱にし、「若者」と「環境」を中心テーマに様々な活動を展開している。近年は、若者の社会参加、就労支援団体、子どもの貧困に取り組む団体、福祉団体、文化遺産保全団体など他の分野と連携した里山整備、活用事業に力を入れている。
2017年 オーライ!ニッポン大賞 内閣総理大臣賞受賞
2018年 毎日新聞社 毎日地球未来賞 奨励賞受賞 など