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西淀川大気汚染公害裁判

パンフレット・報告書

被害を受けていても、地域住民にとって公害は「すでに明らか」ではなく、「知らない」ことのほうが多く、被害を公害として受け止めずに「体が弱い」や「みんな同じだから」とおかしいと思わない人もいました。
公害のパンフレットや報告書は、地元の人たちに公害を理解してもらい、運動を呼び掛けるために必要なものでした。

『西淀川公害をなくせ』

公害患者は公害反対運動の協力者を増やすために、教職員組合や弁護士、医療関係者が協力してパンフレットを作成しました。
大阪市の空気の汚れと被害状況の解説や、大阪市が公害認定患者数日本一であり、その中で西淀川区の患者数がずば抜けて多いこと、一世帯年間4万円以上の損害を受けていること等を紹介しています。
患者会運動を支えた弁護士や医療関係者がデータをわかりやすく説明をし、学校の教師が被害の実態を紹介し、多くの人が公害反対運動を担い、連携してこの冊子を作ったことが良くわかります。
作成年
昭和51(1976)年
作成者
西淀川から公害をなくす市民の会、西淀川公害患者と家族の会、大阪市教職員組合西大阪支部、 西淀川大気汚染問題研究会(弁護士)、淀川勤労者厚生協会

『西淀川区の公害資料』

昭和48(1973)年、49(1974)年、50(1975)年に作成された4冊の資料集。
西淀川公害患者と家族の会が作成した西淀川公害の資料集です。裁判にいたるまでに、公害患者が公害をどのように学んだかがわかる資料です。
内容は、1号では公害認定病患者の現状や高速道路の建設計画、二酸化窒素の汚染数値、西淀川公害の主要工場名など、2号では西淀川区の公害病有症率と工場からの大気汚染の寄与率について、3号では高速道路と大気汚染の関係、4号では、硫黄酸化物と健康被害補償について説明しています。
作成年
1号 昭和48(1973)年
2号 昭和49(1974)年
3号 昭和49(1974)年
4号 昭和50(1975)年
作成者
西淀川公害患者と家族の会