1.~4. 全てを満たす場合に「著しい呼吸機能障害を伴う石綿肺」であると認められます。
1. 大量の石綿ばく露があること
2. 胸部エックス線画像で、じん肺法に定める第1型以上と同様の肺線維化所見があること
3. 著しい呼吸機能障害があること※
4. 他疾患との鑑別ができること
1.~4. 全てを満たす場合に「著しい呼吸機能障害を伴うびまん性胸膜肥厚」であると認められます。
1. 大量の石綿ばく露(石綿ばく露作業への従事期間が概ね3年以上)があること
2. 臓側胸膜に一定以上肥厚の広がりがあること
胸部エックス線画像及び胸部CT画像に、
胸膜プラーク等との鑑別に留意することが必要です。
ただし、胸水貯留のため胸部エックス線画像上に胸膜の肥厚を評価できない場合は、胸部CT画像上から、以下の(a)~(c)全てが確認できることにより、被包化胸水の所見が確認できるものとし、2. を満たすと判断します。
3. 著しい呼吸機能障害があること※
4. 他疾患との鑑別ができること
※ 著しい呼吸機能障害の判定基準
呼吸機能検査の結果、以下の(ア)から(ウ)のいずれかを満たす場合に、著しい呼吸機能障害があると判定されます。(肺活量の正常予測値は、2001年に日本呼吸器学会が提案したものを使用)
石綿肺であったこと
石綿肺であったことが記載された死亡診断書等で確認ができること。または、診療録の写しから死因が石綿肺と判断できること。
石綿によるびまん性胸膜肥厚であったこと
石綿によるびまん性胸膜肥厚であったことが記載された死亡診断書等で確認ができること。または、診療録の写しから死因が石綿によるびまん性胸膜肥厚と判断できること。