アスベスト(石綿)とは?

アスベスト(石綿)はどのくらいの量が使われてきたのか

戦後、日本で使われた石綿の大半は海外からの輸入に頼っており、1970年から90年にかけて年間約30 万トンという大量の石綿が輸入されていました。

わが国では、1995年に石綿のうち有害性の高いアモサイトとクロシドライトの使用等が禁止となり、石綿含有物は、石綿をその重量の5 %を超えて含有するものから1 %を超えるものに変更となりました。クリソタイルについても2004 年10 月に労働安全衛生法施行令が改正され、石綿を含有する建材(石綿セメント円筒、押出成形セメント板、住宅屋根用化粧スレート、繊維強化セメント板、窯業系サイディング)、摩擦材、接着剤の製造等が禁止となりました。

2006年9月以降は、代替が困難な一定の適用除外製品等を除き、石綿及び石綿をその重量の0.1 %を超えて含有するすべての物の製造等が禁止されました。2012年3月1日以降は、「石綿分析用試料等」を除く、すべての石綿含有物の製造等が禁止されました。

今後は石綿が大量に輸入使用された1970年から1990年頃に建てられた建築物の老朽化に伴い、建築物の解体が増加します。そこで、解体等の工事における石綿のばく露防止対策の一層の徹底を図ることなどの目的から石綿に関して独立した規則として2005(平成17)年7月に「石綿障害予防規則」が施行され、その後、2020(令和2)年7月には改正が行われました。また、解体等工事に伴う石綿飛散防止対策の一層の強化を図る「大気汚染防止法の一部を改正する法律」が2023(令和5)年10 月から施行されます。

わが国の石綿輸入量の推移と法的規制の歴史

戦後輸入が再開されて以降、石綿の輸入量は960万トン弱に達しました。特に、南アフリカからは、1980年から1993年までの間にアモサイトを18万トン弱輸入しています。

わが国の石綿輸入量の推移と法的規制の歴史
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