助成について

ウミガメストランディング個体の放射能汚染モニタリング調査

(特非)エバーラスティング・ネイチャー

活動地域 活動分野
関東沿岸域、宮城県仙台市周辺 自然保護・保全・復元
イベント参加者数
延べ500人
メディア掲載回数
3 回
調査したウミガメ頭数
325頭
目標達成度
90%
仙台でのウミガメ漂着個体調査
仙台でのウミガメ漂着個体調査

成果と工夫したポイント

東北沿岸域では活動実績がなかったが、仙台河川国道事務所の協力を得ることで49頭のウミガメ漂着情報を収集することができた。海岸修復工事により一般人立入禁止中であることから、他の協力者ではなし得なかった。

所在地

〒221-0822
神奈川県横浜市神奈川区西神奈川3 -17- 8
TEL:045-432-2358
FAX:045-532-2638
http://www.elna.or.jp

助成金額

平成26年度 2,200千円
平成25年度 2,623千円
平成24年度 2,300千円

助成の種類

一般助成
3年目
調査研究

課題

福島第一原発事故による放射能汚染水の海洋流出が問題となり、海洋環境および海洋生態系への影響が危惧された。食用となる水産物だけでなく、海棲動物の放射能汚染状況の把握が必要となった。

目標

関東沿岸域および東北沿岸域に死亡漂着するウミガメの放射能汚染状況を把握し、ウミガメを指標として福島第一原発事故が海洋生態系に与えた影響を調査する。

活動内容

関東沿岸域と仙台周辺を併せて合計356頭のウミガメ死亡個体情報(漂着および混獲)を収集し、そのうち325頭に対して現地調査(解剖)を実施した。調査を実施したウミガメ325頭(関東:280頭、仙台:45頭)のうち132頭(関東:112頭、仙台:20頭)から筋肉132検体、肝臓21検体、腸管内容物11検体、体内卵1 検体の合計165検体の試料を採取し、それらの放射能を検査機関において分析した。得られたデータは、ウミガメの食性や回遊、餌生物、その他の海洋動物(鯨類など)の知見や情報をもとに解析を行った。また、毎年12月に活動報告会を開催し、調査結果の報告を行った。

達成できたこと

放射能分析を実施した132頭のうち30頭からセシウム137を検出した(検出下限値0.10-0.28Bq/kg)。その30頭のうち8 頭からは、セシウム134も検出した。セシウム134は半減期が約2 年であることから福島第一原発事故が由来とされ、ウミガメにも福島第一原発事故の影響が多少あったということが判明した。ただし、検出値は一般的にみれば極めて微量であり、高濃度に放射能汚染された個体は確認されなかった。

達成できなかったこと

放射能汚染の問題はセンシティブであるために結果を公表するにも多方面に配慮をする必要があり、当初、想定したとおりの結果公表や発表ができなかった。


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