活動地域 | 活動分野 |
---|---|
ネパール連邦民主共和国 | 総合環境保全活動 |
持続可能な都市づくり、他の開発問題の解決策の策定および地域社会の自治的・自律的発展のため、従来ネパールの都市では一般的には行われていない「住民参加型」の廃棄物処理体制の確立を目指した。
〒107-0052
東京都港区赤坂2 -17-12 1301号室
TEL:03-3584-2190
FAX:03-3589-5120
http://www.jfi r.or.jp/
平成26年度 1,606千円
平成25年度 2,074千円
平成24年度 1,170千円
一般助成
3年目
調査研究
ネパールのサンクー市とその近郊地域は、近年の産業施設の拡大とそれに伴う急速な人口増、住民の生活様式の近代化のために、固形廃棄物を含むゴミの放置が著しい状況となっており、住民の健康被害も増大している。
当該地域の固形廃棄物処理の状況を住民とともに調査・評価し、もって①同国でのゴミ処理技術の改善、②資源リサイクルを通じた環境保全体制の確立、③環境案件評価能力の育成・強化に貢献することを目標としている。
日本からプロジェクト・メンバーを年数回、現地ネパールに派遣し、ネパール評価学会とともに、住民を対象としたセミナー、ワークショップを開催し、NGO や当該地域を管轄する地方行政機関(DDC、VDC)等も参加の下、住民の環境保全意識改革の促進を図った。また、ネパール政府、地方都市、産業界等を含めて各層の広汎な機関を往訪し、固形廃棄物処理の重要性について、その理解と支援を得ることに努めた。さらに、日本においては、ネパール派遣を通じて把握された実態を検討する研究会合を、またこれらの成果を広く日本国内の関係者へ広めるための成果報告会を開催した。
セミナー、ワークショップを通じて、①環境への住民の意識改革、②廃棄物管理に関する知識・技術の向上、③サンクー市固形廃棄物管理委員会の設立による廃棄物管理システムの構築、が明確となった。その一例として、当該地域では、ゴミの放置対策が進展し、また河川へのゴミ投棄は目に見える形で低減した。また、ネパール都市開発省の付置機関である国立固形廃棄物処理及び技術協力センター等との密接な協議が進展した。
サンクー市においては、固形廃棄物管理委員会の設立により、廃棄物管理のシステムが構築されたが、同システムのネパール全土の市町村への普及までには至らなかった。
本活動において構築された固形廃棄物管理のシステムが、サンクー市のみならず、ネパール全土の市町村で自律的に活かされることが期待される。