WEB版すこやかライフ ぜん息&COPD(慢性閉塞性肺疾患)のための生活情報誌

すこやかライフNo.43 2014年3月発行

小児ぜん息 アレルギー子どものアトピー性皮膚炎のための体の洗い方、外用薬・保湿剤の塗り方実践法

皮膚のバリア機能を回復させるために重要なこと

アトピー性皮膚炎の治療の目的は、炎症を抑えて、皮膚のバリア機能を回復させ、湿疹が出ない状態を目指すことです。そのためには、

炎症を抑える「薬物療法」

皮膚を清潔にし、乾燥を防ぐ「スキンケア」

ダニなどのアレルゲン、汗や汚れなどを減らす「悪化要因の対策」

という治療の三本柱を実践する必要があります。

このうちの「スキンケア」は、皮膚をしっかりていねいに洗い、アトピー性皮膚炎の悪化因子となる汗や黄色ブドウ球菌などを落として清潔にし、皮膚を乾燥から守るために保湿剤を塗ることです。ステロイド外用薬などを使った薬物療法と同時にスキンケアを行うことで、治療効果があがります。

皮膚のバリア機能とは

外部のさまざまな異物が皮膚の中に侵入するのを防いだり、体内の水分の蒸発を防いだりする働きのことです。

アトピー性皮膚炎の皮膚は、もともと乾燥しやすい性質に加え、このバリア機能が低下しているため、異物が侵入しやすく、炎症が起こって慢性的にかゆみや湿疹などの症状が現れます。

正常な皮膚 バリア機能が保たれて、アレルゲンや悪化因子をブロック。保湿された状態。*アレルゲン:アレルギーを引き起こすもととなる物質。➡例:ダニ、ほこり、カビなど アトピー性皮膚炎の皮膚 バリア機能の低下でアレルゲン、汗や汚れなどが侵入し炎症を引き起こす。水分も蒸発しやすくさらに皮膚が乾燥してしまう。

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