大気環境の情報館

加減速の少ない運転

地球環境にもおサイフにもやさしい、加減速の少ない運転

(エコドライブ10のすすめ(2))

加速、減速を繰り返す波状運転は、一定の速度で走行する定常運転に比べて燃料消費が多く、NOx、PM、CO2の排出量も増加する傾向があります。車間距離に余裕をもって、加減速の少ない定常運転を行うことは、環境にやさしいだけでなく、燃費のよいおサイフにやさしい運転にもつながります。

一定速度を保って、心と車間距離に余裕のあるドライブを!

エコドライブの運転法のひとつである一定速度で走行する定常運転と加減速の多い波状運転(ノンエコドライブ)で、NOx、PM、CO2の排出量にどれだけ違いがあるのかを調べました。減速方法として、ガソリン車はアクセルオフ減速、ディーゼル車はアクセルオフ減速とブレーキ減速を条件としました。
また、今回はエコドライブとノンエコドライブの走行を比較調査するために、高速道路上の走行を想定した80km/hで定常運転と波状運転(ブレーキ減速の有無)を行いました。その際、ノンエコドライブに関しては意図的に、波状になるような運転で調べました(図3)。

さらに、ノンエコドライブによる排出量を100%とし、エコドライブとノンエコドライブでのNOx、PM、CO2排出量の平均低減率を調べました(図4)。
エコドライブでは、ガソリン車のCO2排出量が約5%。ディーゼル車の場合はNOxがアクセルオフ減速で約16%、ブレーキ減速で約53%。PMはアクセルオフ減速で約91%、ブレーキ減速で約75%、CO2はアクセルオフ減速で約0%、ブレーキ減速では約9%低減するという結果が得られ、エコドライブが排出量を低減する、環境にやさしい運転方法であることが確認されました。

図3 定常運転と波状運転の速度推移

定常運転と波状運転の速度推移

注) 時速80km/hでブレーキをかけずに、±1~5km/hの加減速を行う実験を行いました。図は、80km/hで±5km/hの加減速を行った実験結果です。

図4 定常運転時と波状運転時での平均低減率

定常運転時と波状運転時での平均低減率

注1) 試験台数はガソリン車2台( 軽乗用車、1.5L)、ディーゼル車3台(2t積、4t積、10t積)。「ブレーキ減速あり」は10t積のみ。
注2) ディーゼル車のグラフの値は、台数に応じた平均値です。
注3) ガソリン車のNOx及びPMの排出量は微量であるため、グラフ化していません。
注4) DPFを装着したディーゼル車(1台)のPMの排出量は微量であるため、残り2台(「ブレーキ減速なし」、「あり」)の結果を表記。
注5)「 ブレーキ減速なし」は、エコドライブによる排出量低減率が最大となるケースにおける平均値。

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